脱出 44 ページ47
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不思議に思って森山さんを見ていると目が合った。
森山さんは急に顔を赤くさせてあたふたし始めた。
どうしたんですか?
貴『森山さん、風邪ですか?』
氷「ある意味病気だね」
氷室さんは困ったように笑った。
降「それより、どんどん近づいてますよ」
さっき見た白い光は人の形から今度は看護師の姿へと変えた。
その看護師は化け物とは違って普通の人だった。
女「はじめまして!ちなみに私死んでます!」
なんて自己紹介だ…。
いきなり死んでますって…。
先に名前を言ってほしかった。
まあ、無理なのは知ってるけど。
それにすごく拍子抜け。
女「ほんと、この辺とかうろついてる化け物って何なのよね。私、追いかけられてびっくりしちゃったわ!化け物の大群が現れた時なんて死ぬかと思った!」
死人と話せる私もびっくりしてます。ここの幽霊はみんなそんな軽いテンションなのか。
女「まあ、私は死んでるから襲われても死にはしないし、触れることも出来ないからね〜。ほら、握手!」
女の人が手を出したので私も手を出すと、空を切った。
掴むことが出来ない。
私は自分の手を見つめた。
貴『…』
女「触れないでしょ?びっくりした?」
降「俺、そのテンションにもびっくりだ」
みんなも少しテンションについていけてない様子だった。
女「それより、恋バナしましょ!」
それより!?
もっと重要な事ありますよね!?
女「あっ!廊下じゃ危ないからこっちね!」
そう言って診察室2へと招き入れようとした。
貴『恋バナですか?』
実「いいわね!入りましょ!」
なんだか嬉しそうに入っていくレオ姉。
いいの?それでいいの?
森「女の子の気持ちを知る勉強になるかもしれない!」
降「ほ、本当ですか!?入りましょう!」
意味がよくわからないけど、森山さんと降旗君も入って行く。
氷「とりあえず入ろうか」
氷室さんに促されて私も入ることにした。
中では女の人はふわふわと浮いていて、診察椅子にレオ姉と森山さん。
ベットには降旗君が座っていた。
氷室さんと私は降旗君に詰めてもらいベットに座った。
女「それでは!第一回、恋バナ大会を始めます!」
この人、ほんとテンション高いな…。
女「みんな!恋してる!?」
貴『スタートがそこから!?てか、名前教えてくださいよ!いきなり恋バナもおかしいでしょ!』
思わず勢いよく立ち上がって大きな声を出してしまった。
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レイナ(プロフ) - 花宮落ちが良いなと思います。 勝手ですみません(´×ω×`) (2015年7月27日 4時) (レス) id: 88a6ecb96b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 静狐さん» えっ!? (2015年7月3日 19時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
静狐 - 今吉さんです! (2015年7月3日 16時) (レス) id: c3c93e9f8b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 秋狸さん» ありがとうございます!頑張って更新しますね! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
秋狸 - サイガさんの脱出シリーズ待ってました!怖いけど楽しく読んでます!これからも頑張ってください! (2015年2月16日 16時) (レス) id: b6fc68a439 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サイガ | 作成日時:2014年3月11日 13時