脱出 29 ページ32
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笠「そのうち鍵が見つかるだろ」
福「そうだな」
貴『途中で拾ったり、探せばきっと見つかりますよね』
果たして見つかるかは微妙なところだが、一階で早川さんが鍵を見つけてきたって言ってたしきっとどこかにあるはず。
福「てか、もしかして入院してる奴がいたりしてな!」
入院ってワードに一瞬にしてピンときた。
貴『そうだ、入院だ!』
思い出して大きな声を出したら、二人とも驚いて私を見た。
笠「ど、どうした?」
貴『612って私が入院してた時に使ってた部屋の番号なんです!608は入院中に仲良くなった子の部屋番号なんです!』
福「マジ?それってなんか関係あんのかな?」
…それはわからないけど、もしかしたら何か関係しているかも。
そういえば、このこと今吉先輩は気づいていたのかな?
笠「じゃあ、それも一応報告するか。つーことで、そろそろここから出るか」
福「だな。…いや、外にまだいるんじゃねぇの?」
三人でそっと扉に耳を当てると、ペタ、ペタ、ペタ、ペタと歩いてる音がしていた。
福「いるな」
笠「どう出るか…」
福井さんと笠松さんがここから出る方法を考える間に私が出来ることといえば…
貴『ここを出る前に内線番号をメモってもいいですか?』
笠「ああ、その方が助かる」
私はポケットから携帯を取り出し、メモ機能を使って内線番号を残した。
ほぼ四桁の番号なのでそれほどかかる作業ではなかった。
笠「内線使って誰かに来てもらうか?」
福「いやここにスタンドもあるし、倒そうぜ」
貴『えっ、私武器持ってないですよ』
笠「お前バカかっ!女にやらせるわけないだろ!」
いや、怒鳴られても…。
とりあえず二人が化け物を倒すって言うので私はすぐに逃げれる準備をする。
福「チビ、何があっても俺らの後ろについて来い。いいな?」
貴『はい!』
化け物なんてもう二度と見たくないけど、決心する。
絶対二人が倒すって言ったから、私はそれを信じるだけだ。
笠「じゃあ、開けるぞ」
福井さんと私は静かに頷き、壁際による。
開けた瞬間いきなり襲い入って来ても真正面から攻撃を受けないようにするためだって福井さんが言った。
まずは相手の動きをよく見ることが大事だとか…。
その意見には笠松さんも賛成してた。
笠松さんがゆっくりと扉を開くといきなり化け物が倒れかかってきたかのように入ってきた。
勢いよく入ってきたため、化け物はバタンッと倒れ込んだ。
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レイナ(プロフ) - 花宮落ちが良いなと思います。 勝手ですみません(´×ω×`) (2015年7月27日 4時) (レス) id: 88a6ecb96b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 静狐さん» えっ!? (2015年7月3日 19時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
静狐 - 今吉さんです! (2015年7月3日 16時) (レス) id: c3c93e9f8b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 秋狸さん» ありがとうございます!頑張って更新しますね! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
秋狸 - サイガさんの脱出シリーズ待ってました!怖いけど楽しく読んでます!これからも頑張ってください! (2015年2月16日 16時) (レス) id: b6fc68a439 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サイガ | 作成日時:2014年3月11日 13時