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脱出 1 ページ4

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頭がガンガンしていてひどく痛い。
そう感じながら目を開ける。
しかしそこは真っ暗で何も見えなかった。
真っ暗なところでも慣れてきたら次第に見えてくるはずだからそれまで無闇に動かない方がいい。
なんて考えたが、どうやら私は狭い場所に閉じ込められているらしい。
両手の自由はないし、身体を丸められていて上手く動かすことが出来ない。



伸びをすることも出来なさそうだし、この感じだと箱にでも閉じ込められているのだろう。
私は不審者に誘拐されたの?
…その前に、どうして私はこんなに
冷静なんだろうか?



…考えるのは性に合わない。
でも、ここからどうしたら出れるのかは考えた方がよさそう。
出来る限りで身体を動かし私の存在に
気づいてもらえば…。
その前に箱の外に人はいるのだろうか?
気づいてもらえたとしても、私をここに閉じ込めた犯人に見つかるのではないのか?



…でも、ここにいるよりはマシかもしれない。
そう思って身体を動かしてみた。
身体を捻ればガタガタと音を立て、揺れてる感覚があった。


?「うおっ!箱が動いた!!」


?「な、何かいるのか?」


箱の外に人がいた!
少なくとも二人はいる。


貴『だ、誰かいるんですかっ!?』


咄嗟だったし驚いたけど、声が出たことからどうやら口の自由はあるみたい。
よかった…。
じゃないと、外の人達からしたら【動く奇妙な箱】だし開けてもらえなかったかもしれない。


?「女の子!?」


?「早く助けてやろうぜ!」


?「高尾、これ持ってろ!」


しばらく待っているとガタリ、ガタリと物音がして突然視界に光が差す。
ぼんやりとする視界がだんだん鮮明になってきた。
次第にピントが合ってきて目に写ったのは三人の男子。


?「君大丈夫?」


?「これ見て大丈夫って聞くのはおかしいだろ」


?「確かにwww」


とりあえず男子に両手のロープを解いてもらって、男子の手を借りて箱の中から出た。
自分が入っていた箱は人一人入るくらいの大きな宝箱だった。


貴『ありがとうございます』


改めて見ると目の前には男子が四人。
ぐるりと部屋の中を確認するとコンクリート製の天井が見えた。
しかし、それはどこか古く感じる。


?「俺は伊月俊。君は?」


ロープを外してくれた男子が名乗ってくれた。
綺麗な黒髪の優しそうな人だ。
悪い人には見えない、だから私も名乗ることにした。

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設定タグ:黒バス , ホラー , サイガ脱出シリーズ   
作品ジャンル:ホラー
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レイナ(プロフ) - 花宮落ちが良いなと思います。 勝手ですみません(´×ω×`) (2015年7月27日 4時) (レス) id: 88a6ecb96b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 静狐さん» えっ!? (2015年7月3日 19時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
静狐 - 今吉さんです! (2015年7月3日 16時) (レス) id: c3c93e9f8b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 秋狸さん» ありがとうございます!頑張って更新しますね! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
秋狸 - サイガさんの脱出シリーズ待ってました!怖いけど楽しく読んでます!これからも頑張ってください! (2015年2月16日 16時) (レス) id: b6fc68a439 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サイガ | 作成日時:2014年3月11日 13時

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