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脱出 22 ページ25

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私は想像だけど、みんなは直に見たんだ。
しっかりしないと…。


桜「お、追ってきてます!!」


黄「に、二体とも走ってるッスよ!!」


私も振り向いて後ろの様子を見ようとしたら、化け物の片方が何かを振り上げているのが見えた。
あれは…。
何を投げようとしているのか分かった私は咄嗟に動いた。


貴『黄瀬君!』


化け物が投げようとしていたものは医療器具であるメス。
それを私の隣で走っていた黄瀬君に目掛けて投げようとしていた。
だから私は黄瀬君の腕を引っ張った。
走っていたので引っ張った勢いでバランスを崩し倒れてしまった。
でも、化け物の攻撃をかわすことが出来たようだ。
見れば黄瀬君が走っていた床に数本メスが刺さっている。
危うく黄瀬君に刺さるところだった。


黄「あ、お、俺…」


みるみる黄瀬君の顔が青くなるのを見た。


貴『いいから走って!』


黄瀬君を立ち上がらせて再び走る。
言い方はきつかったかもしれないけど、今は逃げるしかない。
黄瀬君は何かを言いたげな顔をしたけど黙って走ってくれた。


笠「別れ道だ!散らばるぞ!」


前の方を見ると、真っ直ぐ行くか、右、左に分かれることが出来そうだ。
先頭を走っていた桜井君は左へ、黄瀬君は真っ直ぐ、私は右へと進んだ。



みんなバラバラに進んだって思ったことと、
私は化け物に対抗する武器を持ってなかったことに気づいた。
追いかけてきたらひたすら走るしかない…。


笠「武器持ってねぇのに一人になってんじゃねぇよ!しばくぞ!」


後ろから笠松さんの声がする。


福「あの状況で先のことは考えられねぇだろ。うわっ、こっち来てるし…」


福井さんの声もする。
2人も来てくれたことに安心を覚えた。
でも、このまま走っても体力に限界がある。
どこかの部屋に入ろうかと考えていると、日向さん達と来て入らず終いとなっていた警備室は扉を開けっ放しにしていたことを思い出す。
さっき南館へ向かう廊下を走ってたし、このまま警備室に向かうことを決めた。


貴『笠松さん!福井さん!このまま警備室に向かいます!扉開けっ放しなのでひとまずそこに逃げ込みますよ!』


笠「おう!」


福「分かった!」


必死で走って私達は警備室へと逃げ込み、急いで扉を閉めた。
扉の外ではガリガリと爪で引っ掻く音がする。
しばらく外には出れそうにもなかった…。

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設定タグ:黒バス , ホラー , サイガ脱出シリーズ   
作品ジャンル:ホラー
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レイナ(プロフ) - 花宮落ちが良いなと思います。 勝手ですみません(´×ω×`) (2015年7月27日 4時) (レス) id: 88a6ecb96b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 静狐さん» えっ!? (2015年7月3日 19時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
静狐 - 今吉さんです! (2015年7月3日 16時) (レス) id: c3c93e9f8b (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 秋狸さん» ありがとうございます!頑張って更新しますね! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
秋狸 - サイガさんの脱出シリーズ待ってました!怖いけど楽しく読んでます!これからも頑張ってください! (2015年2月16日 16時) (レス) id: b6fc68a439 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サイガ | 作成日時:2014年3月11日 13時

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