脱出ゲーム【迷宮病院】

脱出 12 ページ15

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貴『弱点…真の弱点は今吉先輩だけど、先輩の弱点は…』


無い気がする。
あの人に弱点なんてあるんだろうか？
まあ、あるんだろうけどそれを人にバレないようにするのが上手いからな…。


日「あの人の弱点聞くだけ無駄だろ」


確かに先輩の弱点聞くだけ無駄だと思う。
弱点見つけたことないし。
真が必死で見つけようとしたみたいだけど、悲惨な目に遭ったって言ってた。


小「そういえば、北館と南館があったんだよね？」


突然話を変えた小金井さんが口を開いた。
話し合いの始まり小金井さんなのに…。


日「ああ、そうだけど…」


小「だったら二手に別れね？その方が効率いいでしょ？」


小金井さんの案にみんなが納得し、二手に別れることになった。



北館を調べるのが小金井さん、水戸部さん、土田さん、降旗君、河原君、福田君。
南館には日向さん、木吉さん、伊月さん、黒子君、火神君、そして私。



別れて30分後に北館と南館をつなぐ渡り廊下で落ち合うことになった。
タイマーは小金井さんが持っているストップウォッチと私の持っている携帯が頼りだった。
携帯は圏外だけど、タイマー機能は使えたし、メモなどの役割を果たせた。


日「じゃあ、30分後」


小「日向達も気をつけてな」


北館組と別れて前へ進む。
少し歩いてコンピュータ室とプレートで書かれた部屋を見つけた。
まず手始めにここから調べようということで開けようとしたが、スライドさせた扉は開く事なくすぐにガタッと音を立てて止まった。


伊「どこかに鍵があるのか？」


日「ひとまずここはパスだ」


コンピュータ室を後に次へと進むこととなった。
どこへ行っても真っ暗だけど、近くに誰かいるのでそんなに怖くない。


黒「やっぱりどこへ行っても真っ暗ですね」


火「明かりはねぇのかよ…」


考える事はみんな同じなようで。
先程からいつまで経っても終わりの来ない廊下を歩いている気がする。
まあ、気がするだけでしばらく経てば行き止まりに辿り着く。
何処へ行けばいいのかもわからないし、なんだか無駄に歩き回っている気がした。




＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊



次に見つけた部屋は警備室だった。
警備室はコンピュータ室と違ってスライド式の扉ではなかった。


火「扉が違うってなんか意味あんのかな？」


黒「どうでしょ？謎解きなら任せてください」


推理小説とか好きなので、と目を輝かせていた。

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