未成年の誤飲酒からの告白 ページ20
ヒビヤside
「ちょっとっ、どいてよおばさん!」
「おばさんじゃないって言ってるでしょぉ!?」
顔を赤らめて僕にのしかかってくるおばさんを、どうにか押し退ける。
側にある机に投げ出されているのはお酒入りのチョコレートの空箱だ。
……どうやらそこの酔っ払いはこれを食べたらしい。
「誰だよこんなもの買ってきたの!って言うかここに成人はいないよね!?何で買えたの!?」
「僕だからだよ!」
そう言って飛び出してきたのは、携帯にエネを連れたおじさん(カノ)だった。
「おっさん……。能力の無駄遣いだし今どっから湧いてきたの?」
「おっさん」
「おっさん」
二人して「おっさん」を繰り返す。……エネは爆笑してるけども。
「湧いたとか言わないでよ虫みたいじゃん」
「えっ、違うんですか?」
「えっ……え?」
おっさんが絶望したような目で携帯を見つめる。
可哀想な気がしなくもなくもなかった(しなかった)けど、おばさんの方が大変だから放っておいた。
「とりあえず……水持ってくるから離してよおばさん!」
「んぇ、溝?」
「確かに僕とおばさんの間には深い溝があるけど違うかな。お・み・ず!」
「お溝?」
「もういいや」
諦めておばさんを力ずくで引っ剥がす。暴力だ何だと後ろで騒いでいたが、ずっと発育の暴力を押し付けられてた僕の方が可哀想だと思う。
ようやく水を持ってリビングに戻ると
「ねえ何で僕毎日毎日ゴミ扱いされてるの?いじめ?いじめだよね?」
「日頃の行いじゃないですか?わざわざ能力使ってお酒入りのチョコ買って、しかもそれを妹さんに渡すあたり……って妹さん!?」
「うえぇ……何かぎぼぢわるい……」
地獄絵図が広がっていた。
……すごく、ものすごく入りたくない。
普段の僕なら自ら地獄に突っ込んでいくようなことはしないけど、そこら中に汚物をぶちまけられては迷惑なので、ビニールと水を持ってリビングに足を踏み入れた。
「はい、おばさん」
「ありが……ゔっ。ちょっと、トイレ…」
アイドルにあるまじき形相でおばさんはリビングから出て行った。
「さてと……元凶の事も合わせてキドに報告に行こうかな」
「ゔぁっ、待って!ごめんってば謝るから!」
「団長さーん!」
「お慈悲を!……ああああああああ!!!」
方法:逃げる。そして水。
結果:告白は回避……か?
ヤンデレ ※遥貴が結構がっつり入ります→←クリスマス、みたいな(終わった)
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氷雨 - お兄様〜早く更新してほしいなぁ〜(ハァト (2017年9月30日 16時) (レス) id: da09b77ce1 (このIDを非表示/違反報告)
甘党オレンジ(プロフ) - 氷雨さん» あまり安心できないなそれ (2017年8月20日 7時) (レス) id: 10ef3df574 (このIDを非表示/違反報告)
氷雨 - 甘党オレンジさん» 当たり前でしょう。カノとモモの会話にデジャヴしか感じなかった。安心しろ、セクハラ組も同じポジションだ (2017年8月20日 4時) (レス) id: 3b913bb1e0 (このIDを非表示/違反報告)
甘党オレンジ(プロフ) - ミサさん» めっちゃ共感されてますねありがとうございます。シンタロー君モテそうですけどね。…マジで誰か応援派の人いないかなぁ (2017年8月19日 23時) (レス) id: 10ef3df574 (このIDを非表示/違反報告)
甘党オレンジ(プロフ) - 氷雨さん» …私はカノと同じポジションですかね? (2017年8月19日 23時) (レス) id: 10ef3df574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘党オレンジ | 作成日時:2017年2月7日 22時