【あんスタ】アイドルって、そんなにいいものですか (1)

キチガイかな？ ページ46

メモ帳をしまい込み、レオ兄は今度は両手で私の肩を掴む。


や！め！て！く！れ！！！ナニスルキー！？


「どうした！？おれのことが分からないのか！？まさかっ、キャトられて記憶改造！？」


「えっ」


「おれを差し置いてキャトられるなんて生意気な！うっちゅー！宇宙人、おれもキャトって！」


私の肩を掴んでた手を上にあげて、UFOよ舞い降りろ〜〜とかなんとか言ってる。


・・・キチガイかな？


もうやだ、見てられない。こんなのただのアホな人だ。


レオ兄が一人で騒いでる間に、


今度こそほんとに。駆け出した。




女子からの冷たくて鋭い視線が痛い。


鋭くて冷たい・・・先輩たちの視線はまるで氷柱のようだね(？)


そばを通るとき、耳元で低い声で何か言われた。


何かは・・聞き取れなかったけど。


多分、いい加減にしろとか、覚悟しておけとか、灸を据えねばならんなとか、そんな感じだと思う。





「Aちゃーん」


校門を出て少しいったところで、左から声をかけられた。


最近とっても聞き覚えのあるこの声は、双子のどっちかのもの・・・だ。


そっちを見ると、細い路地裏みたいなとこで双子がにこにこしながら手ふってた。


「ちょっとぶりー。月永先輩は？」


「・・・。置いてきた。宇宙宇宙言ってる」


「なにそれどういうこと」


「あの人大概変な人だよね」


ゆうたが苦笑。


つっても、アイドル科って、変な変な人いるんだよね？ストレスたまりそ。


「それはそうとさ、何で私の連絡先なんか」


「だめだった？」


「だめだった」


「俺たち友達じゃん？」


「そうなの？」


「え、ゆうた君違うの？」


「だってAちゃんはそう思ってないだろうし」


「友達がどうとかいう話はどうでもよくて、またこれが火種になったらと思うとさ」


もうすでに火種は他にたくさんあるんですけどね！！


さっきのレオ兄の言動も・・・ね・・・


「え、もしかして女の子たちからなんかされたりしてる？」


「・・毎日何かしら言われたりされたりしてるよ」


「うっそ。大丈夫？」


「正直大丈夫じゃない」


「だよねー・・どうしよう、どうしたらいいのか」


うんうん悩むこと数分。


ひなたがぽんっと手を叩く。



「Aちゃんをプロデュース科に引っ張り込んじゃえば？」

そういえば。→←ヒトチガイジャナイデショウカ！？

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