夏、スイカとサイダー、河原で遊ぶ ページ16
「お前は不思議な奴だなあ、」
今2人は、陽炎がゆらゆらと、ゆらめく、
夏のコンクリートの道を、スイカを持って歩いている。
じわじわ、ミーンミンミンと、暑さとセミの鳴き声が押し寄せてくる。
「スイカ割りしたいわ、とーじ、スイカ買いに行こ、」
琥鉄がそう言い、
今は、買ったスイカやサイダーやらを持ち、
河原に向かっている。
元来の呪力量は少なく、フィジカルギフテッド持ち、
禪院家では見下される要素を持っているのに、
琥鉄は、そんな常識をひっくり返すように、
平然と、自分をけなす周りの声を跳ね返していく。
「おもんないのは興味ない、」
そう言って、御三家での差別も、物ともしない。
「はは、面白れーなあお前は、」
「とーじも面白いやん、」
琥鉄は、とーじを見やる。
「は?」
「禪院の家行ってもな、みーんな、うちにはあまり近寄りたがらん、
呪力持ってかれんのが怖いからや、ふふ、
アホみたいやなあっ、
自分らは、呪力量が多いからやら、術式持ってるからとかで、
ブイブイえばってくる癖に、
その呪力が、吸われてまうワタシんことが怖くて、ビビるんや、
あはははっ、バッカみたいやな〜〜、ほんま♪
だから、とーじはオモロいんやわ、
他の奴らとは違う、
相手によってビビッて態度変えたりせーへんし、
とーじは楽しいわ、一緒にいて」
手に持ったサイダーをブンブン振り回しながら、
琥鉄は笑い声をあげる。
「楽しいねえ・・・、ふ、まあ、
お前もオレも、変わりもんだからな、」
禪院家で自分にそんなふうに言う人はほとんど居なかった。
「にしてもお前、性格わりいのか?、」
「なんでや、ほんとーのことやろ、」
「ふ、まあ良いけどよ、あと、そんなサイダー振って大丈夫かよ、」
「あ!しまった、まあええわ、吹き出すとき、
とーじの顔に向けて吹き出させたるわ、わはは、」
「ざけんなよてめえ、」
手に持ってるスイカを軽く揺らし、琥鉄の頭を、コツンと小突く。
「いってえわ、やったなあ、ならサイダー吹きかけたる!」
「やめろオイ!」
琥鉄と甚爾がやいのやいのと、揉み合いになり、
結果2人してサイダーをかぶり、
川で遊び、スイカ割りをし、また川遊びをした。
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夢楽笑☆(プロフ) - ミントパインさん» わあ〜コメントありがとうございます!!面白いと思って頂けて良かったです!そんな褒めて頂けて嬉しいです(^∇^)ノ♪あざっす!!!です!!! (2023年1月25日 23時) (レス) @page38 id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
ミントパイン(プロフ) - 面白すぎる…何故このような面白い作品を作れるのか、同じ作者として尊敬します! (2023年1月19日 0時) (レス) @page23 id: d3c57e24ac (このIDを非表示/違反報告)
夢楽笑☆(プロフ) - ゆめさん» ありがとうございます!愉快でマイペースな主人公のほのぼの日常ライフを描きたかったので、楽しんでもらえて嬉しいです!神だなんて、そんな〜エヘヘへ(ʃƪ^3^)(笑) (2023年1月17日 3時) (レス) id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 可愛すぎる…神ですか?神ですね。 (2023年1月16日 17時) (レス) @page17 id: 00b5af4eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢楽 笑 | 作成日時:2023年1月6日 23時