好きだった人と、好きな人。【そらちぃ・エイジ】

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何も言わないで引っ張るそらの手は
悲しくなるくらいに温かくて



頬を伝う涙は
いくら拭っても拭いきれない。



なんで自分が泣いているのか
何が悲しいのか
なんの涙なのか、わからない



でも、止まらない



ずいぶん久しぶりに見たそらは
相も変わらず格好良くて、優しくて
なんでこんなに好きなのに



えいちゃんにもときめいちゃうんだろうって
なんでさっぱり忘れることが出来ないんだろうって
ただただ悲しい。



砂浜で腰を下ろした。
繋がれた手を見ながら息を吸う



「・・・・そら」



キュッと、力が込められる



「、あのね」



まだ溢れ出す涙を
そらの指が優しく救う。



「・・・・・あのねっ」



眉を下げたそらが
小さく笑って ぎゅうっと私を包み込む



それが嬉しくて
悲しくて。




「私ね、、えいちゃんが・・・・」




もう全部言おう、
ぜんぶぜんぶ、だってもう十分
最低な女だ。




「こないだね、えいちゃん・・・に、ね「A




そ「A、好きだよ」







聞こえてくる言葉に
これ以上ないってくらいに胸が痛んだ




そ「すっごい好き、A以上に
好きになる人 きっとこれから先いないよ」

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