＞＞＞葛藤 ページ28
思いもしなかった語り出しに思わず持っていたティーカップを落としそうになる。
「ぅえッ……なんで……？」
「私にとっては志麻はずっと友達だって思ってたから。……でもね、それは逃げだって、気づいたの」
伏せ目がちにそう告白するAは、何処か自問自答をするように語り続ける。
「私は確かに男の人が怖いって思ってた。……ううん、正直今も思ってる。
でも、だからって全部を拒絶するのは違うってわかった。
私は怖がって、志麻のこと、ちゃんと知ろうとしてなかった。
……志麻は私に本気でぶつかってきてくれたのに、私は逃げて志麻の気持ちを無下にするのはだめだと思った。
だからね、今までの志麻とのことをずっと思い出してきたの。
志麻とニコ生で出会っていっぱい話した思い出は、私にとってかけがえのない素敵な思い出で、すっごい楽しかった。
志麻とリアルで会うようになってからも、志麻は私に優しかったし……。
――正直ね、恥ずかしいけど、ドキってしたこともあった。
それでようやく気づけたの。
あぁ、わたし、志麻のこと好きなんだなぁって」
「……っ」
「わたし、今まで恋愛とかしたことなかったからさ、好きって気持ちがよくわからなくて……。自覚するのが遅くなっちゃってごめんね。でも、この気持ちは本物だよ」
そう言われた時、全身がかぁっと熱くなって、風邪でもないのに鳥肌が立った。
胸がきゅうっと締め付けられて、くるしい。
幸せすぎて、胸がいっぱいになる。
「――俺、ほんまに幸せやわ……」
「ずっとそればっかり」
俺らの間に流れる暖かい空気が、とても心地よい。
いつまでもここで幸福に浸っていたいが、とてもそうはいかない。
付き合い始めたと言っても、幸せなことばかりではない。
今後、リスナーにいつ報告するかについても考えなければならないのだが――。
とりあえず、俺の背中を押してくれたセンラに――そして、うらさんと坂田にも、一番に連絡したい気持ちでいっぱいだった。
「俺らの関係、メンバーに伝えてもええか？」
「もちろん。なんだかちょっと恥ずかしいな」
「ははっ、俺はあいつらに可愛い彼女が出来たって自慢したるわ」
「えぇっ、それは恥ずかしいからやめて……！？」
くくっと笑うと、Aはからかわれたとむくれてしまった。
(あーあ、そんな姿もかわええな)
脳味噌は完全にバカップルに染められてしまっている。
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あぅ(プロフ) - さくたかさん» コメントありがとうございます！おまたせしてしまい申し訳ございません😭最後までお付き合いくださりありがとうございました！番外編、書こうか迷っていたのですが、需要がありそうなら書こうと思います！更新されるかもなので気長に待ってくださると嬉しいです(^^) (9月21日 22時) (
レス) id: c2c6d1f2f8 (このIDを非表示/違反報告)
さくたか - 前に見させて頂いた時は完結しておらず、結局見れず終いでしたが最後まで見られて良かったです。素晴らしい作品をありがとうございました。番外編もし書かれたりされた時には大いに喜ばせて頂きます😭 (9月20日 20時) (レス) @page35 id: d8a709d348 (このIDを非表示/違反報告)
あぅ(プロフ) - 彩華さん» コメントありがとうございます！作者のモチベに左右されて完結が遅くなってしまったこと、とても申し訳なく思います……好きな作品と言って頂けて、とっても嬉しいです😭こちらこそ、最後までお付き合いくださりありがとうございました！！ (9月18日 11時) (レス) id: c2c6d1f2f8 (このIDを非表示/違反報告)
あぅ(プロフ) - 零崎哀識さん» コメントありがとうございます！わ、何度も……！？本当に本当にありがとうございます😭そう言って頂けて、私もこの作品もとても幸せ者です……！こちらこそ、長くなってしまいましたが最後までお付き合いくださりありがとうございました！！ (9月18日 11時) (レス) id: c2c6d1f2f8 (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 初コメ失礼します。とても好きな作品だったため完結まで続けてくださりとても嬉しいです。更新ありがとうございました。とても楽しかったです！ (9月17日 22時) (レス) @page35 id: 496c654ce8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぅ | 作成日時：2022年9月11日 19時
