愛は故郷にありました。 (ページ42)

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ナースの体調不良3 ページ42

潤サイド

にのはまだ診察室でカルテ入力をしている。
岩田さんはランチをおいしそうに食べている。
でも診療所内でゆみちゃんの姿を見かけない。
もしかして？と思い裏口に出ると案の定。

すぐそばににのがいるから相談すれば良いのにと思ったけれど、ドクター一人ナース一人体制の診療所だからなかなか言い出せないか。

「めまい？それともどこか痛いところある？」

しゃがみこんでいるところを見るとふらつきなのか痛みをこらえているのか。

清「病気じゃないんです。あのー...生理なだけなんです。」

「生理痛？痛み止めは飲んでない？」

清「今朝飲んだんですけど効果切れたみたいで。」

「何飲んだ？」

清「薬局で買ったバファリン、毎月最初の数日は飲んでるんですけど。」

「いまいち効いてない感じ？」

話をしている間も何度か辛そうな表情を見せては顔をうずめてしまう。

「結構痛み辛そうだけど毎月こんな感じなの？検診は受けたことある？にのに相談したことは？」

矢継ぎ早に質問するのは良くないけれど相手はナースだからまあいいだろう。

清「3か月前からちょっといつもよりひどいかなと思ってはいたんですけど。検診は受けたことないですし和先生に話したこともありません。」

「処方薬もらったことないってこと？痛いときに自分で薬局で薬買って飲んでるってこと？」

清「はい。」

ドクターからするといつも一緒に仕事しているナースの子が頼ってくれないってちょっと傷つくんだよね。知らないところで体調崩して自分でなんとかしようとしてるって思うと悲しくなっちゃうよ。きっとにのもそうだろう。

「なんでにのに診てもらわなかったの？て、まあ心配かけたくないってことか。とりあえず、ここでこうやってしゃがみこんでても良くならないと思うから中に入ろう。」

清「でも...」

「いつまでも隠せないでしょ？それにもし酷くなって倒れたりしたらそれこそ迷惑かけてしまうよ。きっと岩田さんの入院もあっていつもより何倍も仕事量が増えてるから余計に辛いんだと思う。あったかくしてしばらく横になったら楽になると思うから。」

清「頼りないナースだと思われなくないんです。和先生一人で頑張ってるのに。」

「そんなこと思うわけないよ。体調悪いことに気づいてあげられなかったって自分を責めるだろうけどね。はい、じゃあゆっくり立ち上がるよ。支えてるから大丈夫だから。」

なんとか説得して診療所内へ連れてはいることができた。