第27話「不器用」夢主 ページ28
国木田さんに敦くんの居場所を教えてもらい、逸る気持ちを抑えて敦くんの居るという部屋の前までくる。
少し、深呼吸をして息を整え……それから、ドアを開く。
「敦くん、大丈……__」
……と、そこには上半身はシャツを羽織っただけの敦くんが居た。
前が開いたままのシャツからは、程よく割れた腹筋が覗いていて……って、違う!!
「う、うわ!?ごめんね、着替えてる途中だったん……__」
「待って、いろはちゃん。」
慌てて扉を閉じようとした腕の手首を、敦くんに優しく、けれど確りと掴まれた私は、思わずどぎまぎして動きを止めた。
「な、何……?」
思いがけない出来事に、私の心臓はいつもより早く脈打つ。
きっと、頬だって紅く染まっている筈だ。
そんな私に、敦くんは恥ずかしそうに言った。
「手伝って、欲しいんだ……。」
「……え?手伝う?」
「えぇと……不器用、なんだね?」
「うん……いや、時間をかければ一応それなりには出来るんだけど」
そう、申し訳なさそうに微笑む敦くんに、私は苦笑いした。
……まさか、不器用だからボタンとめるのとネクタイ結んで欲しい、なんて言われると思わないだろう。
「はい、出来た。じゃあ……太宰さんたちのとこ、行こっか。」
私がそう云ったその時、爆発音が聞こえてきて、思わず驚く。
「……!?!?」
音の大きさ、空気の揺れ的にはそんなに遠くない筈。
「……念の為、見に行こう。」
「うん。」
こうして、私と敦くんは爆発音がした場所へ向かう事となったのだった。
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業猫(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます……修正しますので少々お待ちください;; (2020年6月4日 23時) (レス) id: 3f4322bc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名字を設定しても、(名字)のままなんですけど.... (2020年6月4日 23時) (レス) id: 63ee3bf45b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:業猫 | 作成日時:2019年5月20日 18時