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第25話「戦いの後で」夢主 ページ26

芥川さんと敦くんが死闘を繰り広げたと聞いた私は今私が持つ全ての力を以てして、所謂「全速力」というヤツでマフィアの拠点に戻って(?)来た。
そして、マフィアの本部のとある一室にて、芥川さんと睨み合っている今に至る。

「ねぇ、何で私が怒ってるのか分かるよね?」
「……(やつがれ)は知らぬ。」
「……“生け捕り”の命なんでしょう?常人なら足喰ったら十中八九死ぬから。というか……傷付けないで欲しいなぁ……。太宰さんのお気に入りでもあるんだから。」
「生きているのだから善いだろう。」
「そうだね……でも其れは結果論でしょう?そんなのだから太宰さんに__」

私と芥川さんの間にピリピリ……というか、バチバチとした空気が流れ始めていたその時の事である。
扉が開き、芥川さんを見つけ、瞳を輝かせた恋する乙女……基、樋口一葉ちゃんが現れた。

「芥川先輩、此処に居たんですね……って、あ、え!?貴女、探偵社の……」

私を見て冷や汗を掻き、警戒心を露わにしながら機関銃を取り出そうとする一葉ちゃんに、芥川さんは溜息を吐いて止めた。

「お前では勝てぬし、敵では無い。やめておけ。最も……味方では無い様だが。」
「分かってるんじゃない、芥川さん。そういう事。えぇと……初めまして。私は暁いろは。宜しくね、一葉ちゃん?」
「暁って…まさか、“マフィアの番人”の、暁いろは……さん?」
「……え、何、私そんな二つ名有るの?知ってる?芥川さん?」
「知らぬ。」

先程までの口論も忘れ、思わず芥川さんに確認を取る私に、芥川さんは迷惑そうな表情をして否定する。
そもそも仕事に対する姿勢だとか価値観だとかが合わないだけで、友人としては仲が良い私は、嫌がっている訳では無い事を知っている。

「じゃあ同姓同名の他人という事で……。」
「ポートマフィアに“暁いろは”は貴様だけだ。」
「知ってます……。さて、一葉ちゃん達がどう呼んでるのかは知らないけれど……、ポートマフィアの暁いろはは私だけです。」

私と芥川さんの会話を交互の顔を見ながらかしこまっていた一葉ちゃんに、私はまるで犯人を指さす乱歩さんの真似をしてみる。
……私には全く似合っていない気がした。

すると、そんな私を芥川さんは憐みの目で見てくる。
基本的温厚な私なのに殺意が湧いてくるのだから不思議なものである。

第26話「お気に入り」太宰治→←第24話「お兄ちゃん」夢主


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設定タグ:文スト , 中島敦 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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業猫(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます……修正しますので少々お待ちください;; (2020年6月4日 23時) (レス) id: 3f4322bc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名字を設定しても、(名字)のままなんですけど.... (2020年6月4日 23時) (レス) id: 63ee3bf45b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:業猫 | 作成日時:2019年5月20日 18時

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