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鼠か龍か(真面目Ver.) ページ9

※時間軸は適当※
※澁澤さんは死んでない設定※



「はぁ……。」

景色、というか内装が綺麗な骸砦でため息が一つ。
何で綺麗なのにため息が漏れるか?

「フョードル君、君はいつまで此処にいるんだ?
 はやく鼠のアジトに帰り給え」

「ではAさん、帰りましょうか」



____原因はこの二人にあった


僕のため息が聞こえてないのか今もなお
心からどうでもいい口論を繰り広げている。

時々言葉を拾ってしまってそれで顔が赤くなる
まあそれも見えてないのは不幸中の幸いだけどね……。

終わる気配のない言い争いにそろそろ本当に
嫌気がしてきたので二人を止めようと口を開く

「あの、静かにしてくれませんか?」

自分で言うのもなんだけどこれこそ鶴の一声
言い合いは瞬く間に収まった

「久々に休暇がとれたんです。
 どこかにでかけませんか?」

もちろん、三人でね




「何か欲しいものはありませんか?
 ぼくが買ってあげますよ」

「この服とか君に似合うな。
 試しに来てみ給えよ」

……僕は選択を間違えたらしい。
そうだった、そうだったよ!この二人は
恐ろしいほどお金持ってましたね!!

「えっと、自分の欲しいモノ買いましょうよ・・・・」

「「特にない/ですね」」

物欲のなさが酷い。
これじゃあわざわざ出かけた意味がないじゃないか

「(……あ、あれ可愛い)」

ちらっと見えたアクセサリーショップ。
でも言い出すのは少し恥ずかしい上に買ってもらうのは
気が引けるから黙っておこう

「……、行くとこもないですし
 ぼくのお勧めの喫茶処(カッフェ)にでも行きますか」

「・・・・そうだな。」

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作者名:露西亜帽 | 作成日時:2018年6月4日 23時

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