stop thinking means death ページ18
自分が殺されそうになっているとき、人はどういう顔をするのか。
自分が今まで見てきた中で、全ての人は恐怖に顔を歪めていた。
まぁ、当たり前か。私は今まで、安らかに人生を大成させた人を見たことがない。全員巨人に食べられた。
果たして殺されそうになっているとき、笑って人生を終えるやつはいるのだろうか。
...ま、とりあえず今目の前にいるクソジジイは、表情に恐怖しかない。
「...あなたが今やろうとしたことは、人の命を奪う行為だ。その自覚はあるのか？」
「く、訓練兵がなんと言おうと、反逆者を排除することは、兵士の務めだ！！
お、お前たち！ロート訓練兵を反逆者と...」
周りに兵士が集まってくる。
ああ、邪魔だなぁ。
「ぐわっ」
「な、なんだ！？」
適当に空気を熱して、近づけないようにする。
「質問の意味がわからないのか？ここで、人類の存在が何よりも危ぶまれているこの世界で、いたずらによく考えもせず命を奪うということは、どういうことか分かっているか、ということだ」
「...！」
「あなたは今、考えることを放棄した。ここであの三人を処分することは人類の損失であることを顧みず、その手を振り下ろそうとした。
思考を止めるなら...死ね！！！」
少しだけ手に力を込める。
「ひ、ひぃっ！」
その時不意に、後ろから声をかけられた。
「これは何事かね？」
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作者名：悠にゃん | 作成日時：2018年7月10日 20時
