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貴方が -1- ページ39

貴「…どうして、エレン」

誰にも行き先は言っていない。

ハンジにだけ『行きたい所がある』と伝えた。

でも、それが何処なのかは教えていない。

貴「どうして」

エレン「…ここ以外に思い付かねぇよ」

貴「……」

エレン「つか、何でこんなに散らかってんだよ」

一歩、二歩と歩みを進めるエレンに

貴「来ないで」

ユキは背中を向けて言い放った。

エレン「……」

エレンは足を止めない。

だが

貴「……ッ、来ないで!!」

エレン「!」

大声で怒鳴られ、衝動的に立ち止まった。

貴「……」

エレン「ユキ」

貴「嫌」

エレン「……。
心配してたぞ、お前の事」

貴「嫌だ」

エレン「…ユキ、」

貴「執拗いのよ。
エレンも、兄さんもミカサも」

静かな家では、些細な音がやけに大きく聞こえる気がした。

互いの息遣い、自分の心臓の音、床に雫が落ちて消えていく音も。

貴「私は…こんなの知りたくなかった。

楽しいとか、嬉しいとか……寂しいとか…悲しいとか…。

そんなの、私は欲しくなかったのに」

エレンが思い出すのは数日前に二人で街へ出た日の事。

無理矢理連れ出して、不機嫌そうだったユキの表情が少しずつ輝いていくのが愛しかった。

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水無月碧音(プロフ) - ピペットさん» ありがとうございます!続編へ移行しますが、これからもよろしくお願いします! (2020年4月10日 15時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
ピペット - 始めから読んでいますが感動の連続でした。この後の展開も楽しみです。これからも頑張ってください! (2020年4月10日 15時) (レス) id: 0435408fb3 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - ユキさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです(*^^*)完結までどうぞよろしくお願いします (2020年3月18日 10時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - この小説は数多くある小説の中でもダントツに好きな小説です!!こんなに長く続けて頂きほんとにありがとうございます!!また5期?の進撃の巨人もよろしくお願いします! (2020年3月18日 9時) (レス) id: 40bc579dd3 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 羅天心@らてんしんさん» やっと載せられて良かったです笑ありがとうございます笑笑 (2020年3月17日 17時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月碧音 | 作成日時:2019年7月16日 21時

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