ROOTFIVE Love Treasure 5人の海賊と歌姫の涙

No.102 ページ14

Aside





バサッ




はぁ、はぁ、はぁ。






目が覚めると私は屋根の上だった。




なんとも言えない気持ち悪さの中
どうしてここにいたかをゆっくりと思いだす。






そうだ、猫達と遊んでて、
撫でてたら猫達がうとうとしだして…。






一緒に寝てしまったんだ。








辺りを見回してももう猫達は姿を消していて、
空は少しずつオレンジ色に染まっていた。




とりあえず、
ここから動こうと四つん這いで屋根を移動し、下に降りる。






降りてもなお手は震え続けていた。









？｢あれ？Aちゃん？｣







びっくりして顔を上げると
船の手すりにもたれて
半身でこちらを見ているぽこたがいた。






ふらふらする体を
無理やりの手すりで支えながら階段を降りる。






ぽ｢あんなところで何してたの？｣



『んー？お昼寝しちゃってたｗ』



ぽ｢どこで寝てんだよｗｗ｣




『えへへへ。』





ぽ｢ほんとにそれだけ？｣





『えっ？』








ぽ｢すごく顔色悪いし、俺が声かけた時
凄い怯えてたみたいだから…。｣






そういいながら私の頭をナデナデする。






ほんとにぽこたは鋭い。






ずるいよ…








そんな事されると涙が出ちゃうじゃん。







『うっ、うぅ…』






ぽ｢え、どうした！？｣








なんでもないの意味を込めて首を横に振るが
溢れ出てくる涙は止まらない。



必死に目を擦って涙を止めようとしていると


急に暖かくなり視界が暗くなった。



ぽこたがそっと私を抱きしめてくれていた。





そして、優しくを頭を撫でてくれながら耳元で








ぽ｢大丈夫。落ち着くまで泣いていいよ。｣






と呟く声が聞こえた。







私はその言葉に甘えて泣き続けた。

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