【鬼灯の冷徹】恋する相手は腐女子の第2補佐官!? (ページ39)

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温泉② ページ39

私は音をできるだけ立てないように湯船の隅に移動した

ちょうど大きいオブジェがあり入口側からは見えない部分となっている
オブジェに隠れながら入ってきた人物を確認する
…が、しかし、湯気が邪魔してそう簡単に見ることが出来なかった
すると、人らしきシルエットが洗い場に移動するのが見えた

………………私の見間違いかな…？
女の人だとは思うけど…ガタイがいいような…？
それにすごく長身な気がしたのだけれど…？

私はただ黙ってシルエットの消えた方を見つめていた
洗い場からシャワーの音が聞こえ始めた
この隙に出られないだろうか…
出来れば現世の人たちには会いたくない…
だって鬼なんて珍しい生き物騒がれるだけでしょ…せっかくの旅行なのに…

隙を伺いつつしゃがみながら少し1歩を踏み出したところでシャワーの音がキュッと止められた

そしてシルエットが洗い場から離れこっちへ向かってくる
私は急いでオブジェの後ろへ隠れ様子を伺った

シルエットが湯船に浸かり浴場が静まり返る
相手はまだ私に気づいていない

距離も近くなったところで改めて目を凝らして相手を確認してみた

すると……私の目に飛び込んできたのは…

A「(鬼灯様……!?!?!?///)」

バシャッ…

驚いて口に手をもっていこうとして水が音を鳴らした

鬼灯「…!?……どなたかいらっしゃるんですか…？」

鬼灯様は確実にこっちを見ていた
湯気で見えずらいけれども、確かにこっちを見ている

そして

近づいてきた

待って待って待って!?こここ、ここって男湯!?
男湯なの!?そんなこと書いてなかったよ!?え!?ヤバい!!どうしよう!!

オブジェにより逃げ道がない私はただ涙目になりその時を待つだけだった

そして……

鬼灯「えっ…………!?Aさん!?////」

見つかってしまった

A「ほ、ほほほ鬼灯様…///これは違くてですね…!?男湯というのを知らずに入ってしまったと言いますか…!!///」

鬼灯「い、いえ、男湯とも女湯とも書いていませんでしたよ。ですので私も普通に入ってきてしまいました…」

A「…………」
鬼灯「…………」

お互い沈黙になる
私は恥ずかしさで死にそうだった
鬼灯様に裸を見せてしまった

私は俯き顔を真っ赤にする

すると入口側から女性スタッフの声が聞こえた

スタッフ「湯加減はいかがでしょうか？あと先程言い忘れていましたがこちらの銭湯は混浴です、では失礼しました」

なんてこった………