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妖精たちは風の中-5 ページ47

バルコニーを後にしたルシアとグレイは、早足でエルザ達の元へ向かう。
こういう時にルシアの嗅覚は役に立つようで、時折周囲の臭いを嗅ぎながらグレイに指示を出す。

そうしてエルザを見つけ、グレイはエルザの名前を呼んだ。

「エルザ!」

敵を全てなぎ倒して尋問にかけていたらしいエルザはその声を聞き、上を見上げる。
そこには丁度手摺から身を出し、グレイとルシアが揃っていた。

ナツとルーシィ以外合流でき、互いの情報を交換する。
そこでグレイは鉄の森(アイゼンバルト)の目的を。
エルザは魔風壁の存在とこの場に居る敵は全員解除出来ない事を伝えた。

「クソッ、俺が解除(ディスペル)でも覚えていたら、!」
「落ち着けよ。お前のせいじゃねぇんだ。」

くしゃり、と前髪をかきあげ、悔しそうに呟くルシアの肩を軽くグレイが叩く。
────分かっている。理不尽な怒りだ。
けれど、こうしている間にもエリゴールはマスター達のいるクローバーの町に近づいている。

どうする、と思考を巡らさせていると、不意にエルザがハッとした。

「そういえば、連中の仲間の一人に"カゲ"と呼ばれる男が居たはずだ!ヤツは一人で呪歌(ララバイ)の封印を解除した!」
解除魔導士(ディスペラー)か!?それなら魔風壁も!」
「よし、とりあえずカゲを探そう!多分ナツが追ってるはずだ!」

バタバタと慌ただしくエントランスを後にするルシア達。
それを見ていた、エルザが尋問にかけていた男が一つ舌打ちした。

「おい.......いるんだろ。カラッカ。」

壁にそう話しかければ、魔法ですり抜けてきたカラッカと呼ばれた男が現れる。

「す、すまねぇ・・・。」
「聞いてただろ?カゲが狙われている。行けよ。」

男がほう言えば、カラッカは慌てた様子で否定した。

「か、かんべんしてくれ!俺には助太刀なんて無理だ!」

そう言って汗をかくカラッカに、男はニヤリと笑いながら「もっと簡単な仕事だよ」と言った。

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作者名:ねむ | 作成日時:2018年10月22日 0時

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