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「..........夏実。」
夏実は答えない。
ただ俺の胸元で
抱きしめられるのを待っている。
「夏実。」
「..........カノジョじゃないんでしょ？
だったら.....‼」
「夏実。
お前は何しにここに来たんだよ......。」
「..........抱かれに来たのよ......」
夏実が、俺の胸元で顔を上げた。
「寄りを戻そうってわけじゃないの。
.......最後に、もう一度だけ。」
そう言った夏実の目には、涙が溢れている。
「..........来月で、仕事やめるの。」
「..........え？」
「もう......潮時ってヤツ？(笑)」
夏実の言葉に、
来これまでの思い出が、蘇る。
「..........最後に、
潤には会っておきたかっただけ。
気持ちなんてなくていいから....!」
めったにない大雪の日。
それに背中を押された夏実は
俺に、会いにきた。
数々の想いに押されて
夏実を抱きしめたい衝動に駆られる。
「..........夏実。
それでも俺は、お前を抱けない。」
「..........潤っ‼」
夏実の目から
大粒の涙がこぼれ落ちた。
「..........ごめん。
たとえお前に泣かれても......
泣かしたくないヤツが、いるんだ。」
「..........さっきのコ....?」
「..........うん。
確かにカノジョじゃないんだけど......
今ここでお前を抱いたら
アイツを失う気がするから........」
「..........そっか。」
夏実はフッと笑って、俺から離れた。
「..........帰るわ。
いきなり押しかけてごめんね。」
「でも.......」
「..........車で迎えに来る男ぐらいは
まだ困らないわよ(笑)」
そう言った夏実は
コートを羽織って玄関に出た。
「潤。元気でね？」
「..........夏実もな。」
玄関の扉に手をかけた夏実が
振り返ることなく、言い残した。
「..........潤。
........さっきのコ。
好きって、言ってあげなよ......?
あんまり優しすぎると、逃がしちゃうかも(笑)」
夏実。
俺も、そう思うよ.......
Last Nightを君に。........FIN
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ぽんず - 作者コメのお祝いの下りにんん？、むんん？、んん？ってなった以外はおもしろかったです (2014年10月22日 0時) (
レス) id: 3248178f95 (このIDを非表示/違反報告)
癒華 - つまらなくないです。とても面白いです！ (2014年10月19日 13時) (レス) id: 7267c534d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥
| 作成日時：2014年2月16日 3時
