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またきっと明日はくる.47 ページ47

それは、とある日のポートマフィアの本部。首領の部屋の前にて交わされた会話だった。


 「やぁ、中也。
 最近、どうも元気がないそうだね。」


偶々。報告書を出しに来た中原と、報告書を出し終えた太宰が鉢合わせたのだ。

太宰から見た中原は言葉通り、憔悴仕切った様子だ。
目の下のクマはひどく、頬もこけて見え、とても健康的には見えない。


 「煩ェ。手前に関係ねェだろ……」


 「ふーん……まさか、君にとって彼がそんなに大事だったとはねぇ。
 Aくん。お気の毒だったね。」


わざと煽るような口振りで、さらにわざとらしく中原の心を抉るようにAの名前を出した。


 「………………っ!!」


その言葉に、怒りを抑えた様子で中原が唇を噛み締めると、太宰は笑いながら廊下をまた進み出す。
すれ違い様に中原の肩を叩き、じゃあね、と言うと太宰は先程中原が乗ってきたエレベーターに乗り込み、消えてしまう。


 「〜〜〜〜〜っくそ!!」


いつもなら、絶対に地面から遠ざける帽子を床に叩きつけて、中原は怒りを発散させる。
中原の元にAが死亡したと連絡が来たのはAが誘拐されたその翌日だった。

勿論、誘拐の際に中原は全力を尽くしてAを探していたし、紅葉にも捜索応援をあおいでいた。

しかし、その翌日に届いた発見されたという情報は死亡報告と同時だった。

遺体は酷い状態だったらしく、そのまま組織の内々で処理されたらしく、遺体の本人確認は面識があり、絶対的決定権を持つ首領自ら行ったそうだ。


首領の決定に中原が反論できるわけもなく、小規模組織の小規模反抗として終わり、ポートマフィア内ではもう過去のことなのだ。


この一件で何をどうする術もなく、中原は自分の無力さを痛感させられ、さらには生気まで失いかけている。

犬猿の仲である太宰としては別に構わなさそうな態度であったが、他はそうもいかない。


尾崎紅葉もまた、憔悴している中原を心配している。


だから、今さらでも………


彼らは、今でも、まだ、あの少年を探しているのだ…


希望を抱いて、認めないように、最も酷い絶望から逃げようと足掻いている……

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アミ - 更新頑張って下さい! (2020年3月27日 16時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
マッキー(プロフ) - 更新頑張ってください! (2018年12月23日 23時) (レス) id: 0346650c4f (このIDを非表示/違反報告)
月夜 黒輝(プロフ) - すごく難しい気が...。でも凄くい話ですね!続きが気になります!更新出来れば再開してください。お願いします。 (2018年12月15日 7時) (レス) id: 9616d08dd2 (このIDを非表示/違反報告)
魔夜美(プロフ) - 更新がんばってください (2017年5月3日 16時) (レス) id: a15b068210 (このIDを非表示/違反報告)
白蜜 - とても面白いです!! 続きが凄く気になります! (2017年2月13日 7時) (レス) id: 6cc179f9dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いないな | 作成日時:2016年6月23日 18時

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