「文スト」俺には貴方さえいれば…「男主」「中/原/中/也」

またきっと明日がくる.12 ページ12

　
　
　
「何で俺がなかはらさんの弱点になるんですか?」



「分からないのかい?
さっきも言ってたじゃないか…自宅が襲撃されたら…
中原くんは君が殺される事を一番に恐れてる…
しかし、私が一番恐れているのは…」



君が敵側に人質として捕まる事…



「君の死を恐れる中原くんなら、もし君が捕まったとなったらどうなると思う?」



「………………」



見下される目線……
ざわざわと胸の中がざわついて落ち着かない…

森さんは俺を睨んでいる……




「きっと彼は何を置いてでも君を助けに行くだろう。」



「……わかりませんよ。
俺なんか気紛れで拾われた他人のガキですから…」



「本当に彼がそう思っているなら君は自宅で留守番させられていたよ。
さて…君を助けにきた中原くん…
これからどうなるかな?もし君の眉間に銃が突き付けられて異能力を使うな、なんて命令されたりしたら…」




背中がざわざわと波打つ様な恐怖で落ち着かない…
正直怖い………




「君を盾にされた生身の中原くん…
この場合の最悪展開は?」



「……………」



俺の中で…恐らく、最も最悪の展開が過ぎった…
頬を静かに冷や汗が流れた…



「中原くんの死亡………
それが最も最悪の展開だ。
じゃあ、君はそれを回避するには如何すればいいかな?」




「つまり……人質としての価値がなくなればいい…
即ち、俺が死ねばいい………」



「その通り…
こちらからすれば中原くんは貴重な人材…
いなくなるのは惜しまれる…
それなら関係もなく、損害もない君が死ぬのがこの場合の最善策と言える。」



「………森さん……………」



言っとくけど………



　






　






　



俺はなかはらさんの為なら何時でも死ねますから…

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