第六訓 ページ7
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「ほら、起きて下せェA兄」
「どう見ても起きてるだろ」
今の状況を説明すると俺の上に総悟が馬乗りになっている。それにびっくりした俺はもちろん浅い眠りからすぐに目を覚ました。おかげで腹が痛い。
「ほら、どいて。準備できないだろ」
「よいしょ、っと。今日はデートなんだから早く着替えて下せェ」
「え、そんな感じなの?総悟くんはお仕事でしょ」
「仕事って思いながらするのとデートって思いながらするのとじゃァ、気合の入りようが違ェんだよ」
「仕事でも気合入れてくれよ」
これで一番隊隊長なんだからすごいもんだよな〜。江戸の町大丈夫か…
よくバズーカーぶっ放してるって聞くけど…。
「…よし。行こっか総悟くん」
着替えを終え、総悟くんと一緒に昼の歌舞伎町に足を進めた。
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…一言でいうと、人が多い。すごいな歌舞伎町。
今まで夜の見廻り、それも屯所周辺ばかりだったからにぎわっている街を見るのはほんとに久々だ。最後に日の下を歩き回ったのはいつだったかな…。
「お。総一郎くんじゃないの」
「総悟です。旦那じゃないですかィ、今日は何しでかしたんですか」
「何でやらかしてる前提なんだよ!普通にババアに頼まれもん届けてるだけだよ…それよりそちらは、もしかしてAくん?」
「お久しぶりですね〜銀時さん」
「いいの?こんなに日が昇ってるのに外出ちゃって」
「一応たくさん寝てきたし、それに総悟くんもいるから最悪倒れても何とかなるんで」
「最悪の事態は避けてほしいけどねィ」
さっそく万事屋の坂田銀時と出会い話が弾む。
銀時さんは夜、飲み屋で出会って以来だがその時に仲良くさせてもらった。もちろんおごらされた。
「んじゃ、俺そろそろ戻るわ。」
「また飲みに行きましょう、奢るんで」
「まじィ?銀さん信じるからねその言葉!!」
「ほら行くぞA兄。デートなんだから」
「え、二人ともそういう感じなの?」
「違う違う!!総悟くんが俺とデートするっていうことにして歌舞伎町を見廻ってるだけだから」
「ふ〜ん…」
「ま、そういうことなんで。ほら、行きやすよ」
「はいはい。じゃ銀時さんまた連絡するんでー!」
「ん、またなお二人さん」
俺はずるずると総悟に引きずられまた見廻りという名のさぼりについていった。
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作者名:あ | 作成日時:2024年3月6日 2時