第二訓 ページ3
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「これ、今回の報告書です。土方さん」
「おう、悪いなこんな時間まで」
「正直バカ眠いです、倒れそう」
現在の時刻は、朝の7時30分。
とっくに退勤時間を過ぎている、いわゆる残業だ。
「…ちゃんと眠れてんのか」
俺の顔をじっと見つめ、報告書を受け取る鬼の副長、土方十四郎。
その目には少し心配の色が滲む。
「まァ、それなりに眠れてません」
「眠れてねェのかよ」
「ははは〜」
深夜に起きた、浪士についての報告書を提出し終え急いで副長室を出る。
眠い、非常に眠い。すぐに布団に入って寝ないと、確実に睡眠不足過多でしぬ。ていうかなんだ睡眠不足過多って、字面が矛盾してる。
なんてくだらないことを考えていれば部屋につく。
瞬間、布団に潜り込みアイマスクをし、耳に栓をする。
なんと俺、有給をもぎ取ることに成功!明日から三日間、久々の非番だ。俺がかわいくおねだりすれば近藤さんも土方さんもちょろいもんだぜ。まったく甘いお人たちだ、ひゃっほい休み最高!!!(深夜テンション)
「ふふふ俺(の睡眠)を止められる奴は誰もいない!ということでおやすみ!!」
誰に言うわけでもなく呟き、俺は夢の世界へと落ちた。
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「トシ、あいつの様子はどうだった」
「相変わらずひでー隈だ、顔に似合わねーくらいな」
「そうか、まだあの不眠症は治らないのか」
「…近藤さんは何であいつが不眠症になったか知ってるか」
「あいつは自分のことあんまり話したがらないからな〜、俺も知らん」
「そうか…。
――――そろそろ会議の時間だ。行くぞ、近藤さん」
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作者名:あ | 作成日時:2024年3月6日 2時