第十九訓 ページ20
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「あの、仕事はどうしたんですか?昼間からこんなとこぷらついて…」
「仕事…ああ、新選組ならクビになったでござる。」
「えええええええええ?!?!?!?!?!新選組をやめたの?!なんで?!?!?」
衝撃の事実、あの土方十四郎が新選組をクビ…?
冗談は銀さんの足の臭さだけにしてほしいものだ。
「んーーー、まあつまらない人間関係が嫌になっちゃってね〜。危険な仕事だし、だいたい僕に向いてなかったんだよねぇ、もともと僕第一志望アニメ声優だったしね〜」
「そうなの?!そうだったの?!?!」
「まあ、今は働かないで生きていける手段を探してるって感じかなぁ。働いたら負けだと思ってる」
「ニートだ!ニートの考え方だ!!」
「そうだ、考えたら君らもニートみたいなもんだろ」
「誰がニートだ。一緒にすんじゃねーよ!」
「どうかな?僕と一緒にサークルやらないか?今、僕To Loveるの同人本描いてるんだけど、坂田氏はジャンプに詳しいだろ?一緒に夏コミで荒稼ぎしてみないか?」
トッシーが銀時に差し出した同人本は、それはひどいものだった。小学生高学年なら上手いと言われるレベルの絵が描かれた表紙の本である。
「売れるかアアアア!!ガキの落書きじゃあねーか!!!」
「参ったなー。貯金ほとんどフィギュアで使っちゃってねーもう刀でも売るしかないかー」
「最低なんですけどこの人!!フィギュアのために侍の魂売ろうとしてんですけど!!」
「もう何度も売ろうとしてるんだけど、なんかどうしても手放せないんだよぉ。店の人が妖刀…とか言ってたけど、まさかねえ…」
トッシーは刀を鞘から取り出し見つめる。そこにはトッシーの目元が反射され、同時に万事屋の三人もそれを見つめる。見た感じは普通の刀だけどな〜…
「ああ!ひょっとしてある朝目覚めたら妖刀が美少女に変わって、僕の隣で寝てて…やっべ、萌えてきたんですけど!」
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「この表と裏、そろった波紋…間違いない。村麻紗だ」
「村麻紗…?」
「室町時代の刀匠、千子村麻紗によって打たれた名刀だ」
場所は変わって鉄子がいる鍛冶屋にやってきた万事屋3人とトッシー。こいつがおかしくなってしまった原因は刀にあると、鉄子の元にやってきたのだ。
「その切れ味もさることながら、人の魂を食らう妖刀としても知られている。」
「妖刀!ほんとに妖刀でござるか!!!中から美少女が出てきたりするでござるか?!?!」
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作者名:あ | 作成日時:2024年3月6日 2時