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第十二訓 ページ13

――――――――


「近藤さん、一緒に頑張りましょう!」


伊東は隊士たちの前で熱弁し近藤の後ろに回り方に手を置く。


「うん、皆!頑迷に頑張るぞ!」

「いや、頑迷の使い方間違ってます」


「伊東さん、また会えてうれしいです。屯所にいること少ないから戻ってくるって聞いて俺びっくりしちゃいました!新しい刀もありがとうございます」

「俺も久々にAくんの顔が見れて嬉しいよ。君にはどんな刀がいいか迷ってしまってね、たくさん送ってしまったがいいのはあったかい」

「はい、俺の目の色と同じ紫の鞘をした刀が一番腕になじんだのでそれを」

「やっぱり君はそれを選ぶと思ったよ、喜んでくれて何よりだ」

「ほかにいただいた物も、もちろん大切にします!」

「ふっ、今日はいつもより隈が薄いようで安心したよ」


すらりと腕が伸び、俺の目元を優しくなぞる。俺はつい目を細める。
久しぶりに会う伊東さんとの話は楽しいものだった。少しの間だったが俺の体調も理解してとてもよくしてもらった、本当にいい人だ。


「A兄、そろそろ部屋に戻りやしょう。いつもより体調がいいからってハメ外したら元も子もないでさァ」

「そうだね。そろそろ戻ろうか、それじゃ伊東さん!またお時間取れたらお茶でもしましょ。お先に失礼します!」



俺はぺこりと頭を下げ宴会場から部屋へ向かう。
その間ずっと総悟に手を引っ張られていた、ちょっと乱暴だしなんかご機嫌斜め…?



「おーい、総悟くーん。ちょっと腕痛いかな〜…」

「あ、すいやせん…ちょっと急ぎすぎやした」

「俺、夜型人間だしそんなに心配しなくて大丈夫だよ」

「…じゃあ、俺が寝るまで部屋にいてくだせェ」

「はは、総悟くん甘えた?可愛いとこあるじゃんっ」

「…別に、A兄が一人じゃ寂しいかと思っただけだ」

「そういうことにしといてやるよっ」



総悟は離した手をまた強く握り直し、自分の部屋に向かって歩いていく。
なんだか子供のころみたいで懐かしい。俺は昔を懐かしみながら、総悟におとなしく引っ張られていた。


―――――――――

しばらく出番無くてごめんよ、夢主。
自分で作った設定だけどたまに作りづらくなりますよね…精進精進…。

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作者名: | 作成日時:2024年3月6日 2時

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