38話「一般怪物の見解」 ページ38
「あーあ、行っちゃった」
閉まりゆく空間を見上げながら途方に暮れる。さて、どうしたものか。
さっきから館の方に連絡を入れてるものの、反応がない上に一切折り返しの連絡すらかかってこない。もしかして、本当にあの五大怪物がやられたってのか？
一息吐いた後、金棒を担ぎながら床に倒れている仲間の体をツンツンと突く。
「おーい、ぐちつぼ起きてる〜？」
「＿死んでるぅ”〜……」
「おっ、元気そ〜。今から館行くから証言人として着いてきてよ」
「お前耳ついてんのかぁ……？もしかして酔ってる…？」
「失礼な。シラフだよ」
「ヨイショ」と言いながら立ち上がって雲の上に少しだけ見える大きな館を見上げる。
らっだぁ達の妖力は多少感じ取れるものの、流石に遠すぎて完全には感知出来ない。そもそも「六人目」が拐われたって言うのに、五大怪物が動かないわけが無い。
「……「六人目」様って五大怪物に嫌われてたりする？」
「はぁ…？そんな訳ないだろ」
「ほんと？」
「あのみどりくんのお気に入りだし、この前らっだぁも執着してるって近海様から聞いた。てかその場にお前も居た」
「あれー？そうだっけ？」
「お前なぁ……」
重たい腰を上げるように立ち上がったぐちつぼを横目に一つ笑いを零す。
じゃあ尚更来ない訳がないな。みどりくんならともかくらっだぁが執着してるんじゃあな。
「まぁ言いたいことは分かる。俺たちの管理者に何かあったってことだろ」
「そうそう。ところで、ぐちつぼが都市伝説になってから五大怪物が転覆した記憶は？」
俺がそう聞くとぐちつぼは目を一つ見開いた後、目を伏せて唸った。そして数秒経った後に目を細めて首を横に振った。
「無い。癪だけど五大怪物はら民町の中でもバケモン揃い。圧倒的な力を持つらっだぁときょーさん。それをサポートしながらもとんでもない妖力を放つみどりくん、レウさん、コンちゃん」
「対策も何もしてない即席の攻撃じゃ勝てる見込みはない」と言ったぐちつぼに俺は頷く。
まさにその通り。その五大怪物がやられている可能性が高い上に相手は恐らく隣町の“四大怪物”。一般の怪物じゃ勝てないような奴らを抑えられているのだから相手も相当のやり手であり、対策をしっかり施してきている。
「やっぱ、バケモンにはバケモンだよなぁ」
「ア？なんて？」
「＿＿いや？やっぱり「神に認められし者」には同じ境遇の奴をぶつけるよなって話」
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黒狐 - …！前の作品も読ませていただいてました!リメイク版してるのみて駆けつけました!リメイク版も面白いですね!同じ作品を2度楽しめてこちらも楽しいです！ありがとうございます！更新応援してます! (4月23日 22時) (
レス) @page43 id: fb020f6fb3 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 2.3年前から読ませて頂いていて何度も読み返すほど大好きな作品です!リメイク前の方も読ませて頂いてます!変わった妖怪という世界観だったりする所やストーリー 設定などとても面白くてめちゃくちゃ好きですまたいつか続きが読める事をずっと待っています。失礼しました (7月3日 11時) (レス) id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
ミドロ - なにこれ……か、か…！神作じゃねぇかよぉぉぉぉぉ！！！！更新頑張ってください！！！！ (5月30日 13時) (レス) @page14 id: 9d7832c4d1 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - まだ待ってますから、どうか続きを恵んでください (2022年9月11日 17時) (レス) @page14 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - 凄い………私もこんなの作って見たいのですか妖怪などが思い浮かばないです……少しだけ真似してもよろしいでしょうか(土下座)続編待っています!! (2022年1月30日 9時) (レス) id: 30ab8735d2 (このIDを非表示/違反報告)
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