大嫌いって言わないで３ (ページ28)

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初めまして編１ページ28

かくして、翌日Aさんを朝早く迎えに来た比与太

比与太｢おはよっ！Aちゃん！｣

｢早くね？｣

比与太｢だって寝たら″付き合うのウソー！″とかなったら悲しいもんっ！｣

｢んなわけあるかぃ！｣

比与太｢ふふ(笑)良かった♪｣

｢ふぁ～。。。｣

朝は早いが、平原ルミ特製の朝ご飯が用意されていることは

Aさんには内緒♪

比与太はルンルンと実家に向かって車を走らせます。

比与太｢Aちゃん？着いたよ～｣

｢ん～……｣

まだまだ寝ていたかったAさんは

比与太の運転する車で眠ってしまっていました。

自分の運転に安心して眠っているAさんを

比与太は何度もキュンキュンしながら眺めてはハンドルを握っていました。

車から降りて普通に玄関のドアを開けた比与太

Aさんは、流石に平原ルミには緊張するようで

髪や服を必死に直しながら玄関へ入っていきました。

比与太｢おはよー、母さーん！｣

お母さんを呼びながら靴を脱ぐ比与太

Aさんはまだ玄関から動かず。

母｢はーい！いらっしゃい！｣

スタスタスタとやって来た平原ルミ

玄関に立つAさんを見て、ぱぁっと笑顔になりました。

母｢Aさん！いらっしゃい！｣

｢あ、あ、おはようございます｣

比与太｢母さん？俺達、昨日から付き合うことになったの｣

一秒でも早くそれが言いたかった比与太

『俺達』というフレーズに、自分で言ったにもかかわらず

じーんと感動を覚えている比与太

それを聞いた平原ルミは、めんたまが落っこちそうなほどに目を見開いています。

母｢まぁっ！本当っ！？ｷﾔｧｰ！！｣

バンザイをして喜ぶ母

あさからきゃあきゃあうるせーです。

比与太｢改めて紹介します。

俺の彼女の、Aさんです。……ｸﾞﾌｯ｣

母｢キャーーー！｣

玄関で突っ立ったままのAさん

陽気な親子を眺めながら苦笑いしていると

奥の階段から足音が聞こえてきました。

『朝からうるさいんだけど』

地味なグレーのスエット上下に、白いTｼｬﾂがお腹からはみ出しています。

髪はボサボサ。

まるでカットを忘れた米津○師のような佇まい。

｢あ。初めまして、おはようございます。｣

これが比与太の弟なんだろうな、と

簡単に想像できたAさんは

初めましての挨拶をすると、カットを忘れた米津○師はAさんの方へと顔を向けました。

母｢バンザーイ！｣
比与太｢バンザーイ！｣

その傍らには脳天気親子のバンザイ