愛の花を捧げる【おそ松さん】

11話 自己紹介 ページ12

うん、どうやら私は予告通りいただかれたみたいですね

……いや

「誘拐ですけど？！」

「人聞き悪ぃな〜」


肉まんさんとへの眉毛君以外見分けつかない
誰が誰だか、同じパーカー着てるし


「てか、帰っていいですか？」


見るところ普通の一軒家
……多分普通の一軒家

扉を開けたら普通に外だといいよね
まさか、某ネコ型ロボットの世界じゃないよね？


「ダメダメー連れ去った意味無いでしょ？」


あざとげに上目遣いする彼
“ 彼 ”ですよ？


「わぉ……あざと」

「聞こえてるよ！」


と、プンスカとでも効果音がつきそうなほど怖くない怒り方
一言……女子か！


「てか、今何時？」

「まだ夜中」


私の質問に緑の人が答える


「早く帰って寝させて、バイトある」

「え〜……連れ去ったのに冷静？」


と、連れ去った事よりもバイトの事を考えてるん私を、赤色のパーカーを着た人がつまらなさそうに見た


「もう時間ないから！」


もし今2時だとしよう、2時間半寝れるか寝れないかくらいの時間だよ！
本当、私のことも考えて欲しいね


「てか、あんたら誰？」

「えっ……口悪」


あ、イライラしたからつい言葉遣いが荒くなっちゃった


「仕方ないお嬢さんだぜ
俺はこの怪盗団リーダーrossoだ」

「bluだ」

「verdeです」

「……viola」

「gialloでっす！」

「rosaだよ」


……うん、日本語じゃない単語しか聞こえなかったなぁ
ここ日本だよね？


「あなた何人？」

「もちろん、純血の日本人だぜ」


と、赤さんがドヤ顔して答える、いやドヤ顔するところじゃないから
子供か


「じゃあ、それ本名じゃなくない？」


と私が尋ねたところ、ギクリと肩を震わせた
分かりやすい人たちだ
とにかく、危険な人ではないと思う


「ふっ、鋭いgirlだ」


鋭いっていうか、普通に疑問でしょ。日本で外国語の名前言われたら誰だって困惑します


「ふぅ……しゃーね
俺は松野家長男松野 おそ松だ」


「へ〜……」


名前を聞いても、感心なさげな声が漏れた
……うん。何も言葉が出ないよね


「興味無さげぇ？！」


自分の本名を言って若干のドヤ顔を見せたが、私の普通以下のリアクションに驚きを露わにする


「……ハイ次ー」

「ふっ、俺は†静寂と孤独†を愛する男
松野家次男、松野 カラ松だぜっ」

「肉まんさんね、ハイ次ー」


超イタイ自己紹介を聞いても冷静に進める私、もしかしたら天才かも

だって、ピンクの子が｢ありえない｣とでも言いたげな目で見てるから

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