いちばん星☆【1】〜the first star of evening〜 (Ki)

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ふぅーっ……






仕事が一段落ついて給湯室へ入った






『う〜ん……今日はほうじ茶かな〜』



なんて独り言を言いながら “ほうじ茶 COOL”のボタンを押すと







廊下から話し声……





藤ヶ谷くんと北山くんだ…






給湯室にいる私に2人が気付くと





藤ヶ谷くんが口を開いた






「あ！海野さん！」





『はっ…はい！』





「同期なんだね！
オレら色々と本社のこと分からないからさ
これからよろしくね！」





『あ…はい！宜しくお願いします』





「え？笑
なんで敬語なの？笑」






『あ……うん。……分かった
何でも聞いてね！…よろしくっ…』







藤ヶ谷くんはフッと微笑むとすぐに給湯室を後にした




ふわっと香るいい匂いだけ残して……



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ほうじ茶が紙コップに注がれて





それを持って私も出ようとしたそのとき…






「…あのさっ！！」





北山くんが私の行く手を遮ってきた





あ…

ちゃんとお礼伝えなくちゃ…








『あ…あの…
今朝は本当にありがとう
同じ会社でビックリしちゃった！』






「…うん！オレも…」





ふわっと笑ってから急に腰を屈める北山くん





『……！』






「あー！！！！！
すげぇ血にじんでるじゃん！！！
…ちゃんと消毒したの？？」








『…え？
あ〜…ううん…時間なくて…
絆創膏貼っただけ…』





「ちょ！！！
女の子なんだからさ！
傷跡残ったらヤでしょ？？」





う、うん…確かに





傷跡もキレイに消えにくくなってきてるからな〜…






「んっ！救急箱どこ…？
教えて？」





『あ！大丈夫！自分でやるから…』







「…じゃなくて〜！
オレも置き場所とか知っときたいから！
……ほらっ 行くよ？」







ズンズン歩いてく北山くんに





あっ ほうじ茶……




グイッと一気に飲み干して私も給湯室を出た






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