いちばん星☆【1】〜the first star of evening〜 (Ki)

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次々運ばれてくる美味しい料理やお酒に盛り上がる若手社員たち



空になったグラスを集めてオーダーして
また集めて……

ほんとみんな飲みっぷりがすごい！！笑



気さくなメンバーに新入社員の3人もリラックスしてくれてる様子で安心した



まきこはニカちゃんと肩組んでなんか歌ってるし…笑


横尾先輩は隣のさち先輩に何か耳元で話しかけてる

…これは社内では秘密だけど
あの二人はだいぶ前から付き合ってる
まきこと私はさち先輩から聞いて知ってるけど…

横尾先輩…そんなに甘い顔してたら…
ソッコーで新人くんたちにもバレますよ？笑




あと30分くらいでお開き…というとき
…あれ？…騒がしい…


見ると千ちゃんが崩れ落ちてる
心配して声をかけてるりこちゃん


『どうしたの？？』

「千ちゃん頭が痛いみたいで」

『えっ？千ちゃん大丈夫？？』

「…すいません…うぅ〜飲み過ぎたかな？
…すげぇ痛いっす……」

今にも泣きそう



…頭痛薬あったかな？
ポーチの中を探してみたけど

…あ
この間使っちゃったんだ……

『千ちゃん。今お薬買ってくるから
…お水飲んでちょっと休んでて？』


バッグを掴んで行こうとしたら
グイッと引っ張られる腕

…振り返ると


「どこいくの？」

『あっ。うん
千ちゃん頭が痛いって言うから
ちょっと薬局行ってくるね！22時までやってるから』



「え？ちょ！ちょっと待って
オレも行くから！」


『え？いいよ大丈夫
飲んでて？』



「こんな時間に女のコ一人でなんて
ダメに決まってんでしょ？
…すぐ用意するから」



結局みっくんと二人で買いに行くことになって
私たちは近くの薬局へと急いだ



頭痛薬はみっくんがオレが払うってサッと買ってくれて
それを持ってまた来た道を急いで戻っていると
突然グイッとみっくんに腕を引っ張られて
引き寄せられた



…///ドキッとしてみっくんを見ると



「…あぶない」



…あ



酔っ払いがフラフラしててぶつかりそうだったんだ…




『…ありがと』



すぐに離れると

「…ん」
と差し出される手……




え……？



何……？



繋ぐの……？


「危ないから…」


目の前で起こってる状況を把握出来てない私の返事を待つこともなく
みっくんのゴツゴツした大きい手が
私の頼りない手を包んだ…


…///




前を向いたままお店へと歩いてくみっくん



私の全神経が
繋がれた左手に集まってく……



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