あね。 姉、お姉ちゃん。 私の、優しくて可愛くて人気者のお姉ちゃん。 黒髪のロングヘアと、真っ赤な唇。 大きな目に桃色の頬。 スカートは膝よりずっと上。 笑い方が可愛くて、静安という名前にそぐわない朗らかさ。 ある晩の、誰かに首を締められた夢以来、姉は静かになった。 私が侑さんと付き合ったからか。 姉は、だんだんと私に似てきている。 姉は、 「大人しくしていれば振り向いてくれる人がいるの」 誰かを狙っている。 「Aちゃん、どうしたん?」 「あ、いえ何でもないです」 お姉ちゃん、やめてね。
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作者名:いぬお | 作者ホームページ:http: 作成日時:2020年2月18日 20時
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