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「いらっしゃいませ。・・あれ、もしかしてAちゃん？」
「はい。店長、お久しぶりです」
アンティーク調の木製の扉を開くと、ほっとする温かさに包まれる。
カウンターの奥から声をかけてくれたのは、当時とてもお世話になった店長。
わざわざ入り口まで出てきてくれた。
もう何年も来られなかったのに、覚えてくれていてうれしいな。
「おぅ、元気そうだなぁ。きれいになって」
「またまた(笑)店長も変わらず素敵です」
「だろ(笑)」
キラーンって効果音が付きそうなキメ顔をする。
こういうおちゃめなところ相変わらずだなぁ。
「いらっしゃいませ。お連れ様がいらっしゃるのに、すみません」
「あ・・・いえ」
それでいてちゃんと周りを見てるから、いつも尊敬してたんだ。
智くんは帽子のつばをきゅっと下げた。
いつまでもここにいたら誰に気づかれるか分からない。
「店長、あの・・奥の席空いてますか？」
「あぁ、空いてるよ。どうぞこちらへ」
大きな窓から温かい日差しが降り注ぐ店内。
あちこちに観葉植物や低めのパーテーションがさり気なく置かれて、
開放的だけど隣の視線が気にならない。
そんなお店の一番奥、磨りガラスの窓がある壁で仕切られた席が一つある。
扉は取り払われてるけど、もともとは従業員の休憩室だった場所。
今は予約のお客さまだけの席になっている。
「ちょうど良かったよ。たまたま暇でさ」
「はいはい(笑)ここら辺では人気店ですもんね」
「うわぁー、心がこもってないわ」
うそうそ(笑)
店長の人柄とおいしいコーヒーのファンはたくさんいるもんね。
「日替わりはこれ。
こっちのは今ちょっと買出し中で出せないの。ごめんね」
「ふふっ、大丈夫です」
「お決まりになりましたらお呼びくださいませ」
品切れ中らしい飲み物をお知らせして、恭しくお辞儀する店長。
そんな姿が様になってる
ウィンクしてカウンターに戻る店長を見送っていると、
「なかよし・・」
智くんがボソッと呟いた。
「ごめんなさい。楽しい方で・・つい友だちみたいにしゃべっちゃうの」
「あぁ、わかる気ぃするわ」
「でしょっ。あんな感じなのに、仕事は早くて丁寧なんです」
「何気にしつれーだわ(笑)」
「ですね(笑)」
思わず顔を見合わせて吹き出した。
よかった。お店に着くまで、なんだか表情が硬かったから。
もしかしたら周りを気にしていたのかも。
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ミホ(プロフ) - あみさん» あみさん、コメントとっってもうれしいです♪ありがとうございます！まだまだ未熟であれこれ迷いながらなのでさくさく行かずすみません。少しでも楽しんで頂けているならうれしいです♪更新がんばります！ (2019年4月5日 1時) (
レス) id: 8ef5e9dce6 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - いきなりコメント失礼します！このシリーズを最初から読んでずーっと楽しんでました！これからも読みます！更新頑張って下さい！！楽しみにしてます。 (2019年4月4日 22時) (レス) id: 595a819d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2019年3月31日 2時
