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家までの20分、耳から離れない智くんの声。
確かに、前にも言ってもらったけど。
あんな風に突然、耳元で言われると心臓が止まりそうになるよ。
電話で、あの声で。・・ずるい。
和さんの話もふわふわして集中できない。
心なしか、和さんの雰囲気が違ってて。
時々チラッと伺うような視線を向けられる。
・・ダメだ。せっかく送って頂いてるのに。
智くんのことは一旦置いておこう。
「・・・あの、Aさん？」
「えっ・・？あ、はい？」
もうすぐ家が見えてくるところの、ベンチのある広場。
深呼吸をして気持ちを落ち着かせようとした時。
斜め前を歩いていた和さんが振り返った。
ハッとするほど強い目力。
かと思えば、すぐにそらされる。
「あ、・・さっきの電話って・・」
「はい・・・？」
「彼氏さん、とか・・・ですか？」
彼氏！？だれが？
さっきの電話・・・智くんのこと？
「え・・っと、いえ。大切な・・お友だちですよ？」
「そう、なんですか？」
ちょっと顔が緩んだ和さん。どうしたんだろう？
頷くと、ほーっと息を吐き出した。
「よかった・・・」
「え？」
「あ、すみません。失礼ですよね」
「いえ・・。彼氏だなんて、いる訳ないじゃないですか(笑)」
慌ててあやまる和さん。
なにか勘違いしてることだけは分かって、そう茶化した。
笑ってくれるかなぁって。
けど、また空気がピンッとして、じっと見つめられる。
「居ない訳ないって、思ってました」
「・・・えっ？」
「ずっと、それこそ去年から」
去年・・から？どういうこと？
「一緒に仕事させてもらって、チャンスだって思ったのに。
時々うれしそうにスマホ眺めてるの見かけて、彼氏・・さんなのかなって」
「・・・ぇ・・」
「俺、たまーに屋上で休憩するんですよ」
「あ・・・えっ？そうだったんですか？」
誰もいない・・・わけはないのに。
今まで人に会わなかったから油断してた。
あ、でも尚さんとは屋上に続く階段で会ったんだっけ。
今更気づいて焦る。
変な話、してないよね？
電話するなら、もうちょっと気をつけないと。
「見かけたって程度で、ストーカーじゃないですよ」
「はい・・それは、大丈夫です・・。何だか恥ずかしいなぁって」
「そう、ですよね。すみません、勝手に見てしまって」
「いえっ、和さんのせいでは」
「ちょっと期待してました」
え？
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ミホ(プロフ) - あみさん» あみさん、コメントとっってもうれしいです♪ありがとうございます！まだまだ未熟であれこれ迷いながらなのでさくさく行かずすみません。少しでも楽しんで頂けているならうれしいです♪更新がんばります！ (2019年4月5日 1時) (
レス) id: 8ef5e9dce6 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - いきなりコメント失礼します！このシリーズを最初から読んでずーっと楽しんでました！これからも読みます！更新頑張って下さい！！楽しみにしてます。 (2019年4月4日 22時) (レス) id: 595a819d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ki-bou | 作成日時：2019年3月31日 2時
