今日も平凡に過ごすはずで…【まふまふ】

日常27 ページ27

『お久しぶりですお兄ちゃん！Aです！』

司「久しぶり、何年ぶりかな？」

彼「12年くらい？でかくなったなｗｗ」

『あの時は二人とも小さかったじゃないですか〜』






明るいお家



ここは私のおうち




私は伊東Aになった






新しい苗字




私の…




相川じゃない、苗字









涙なんてこぼさない





笑って、本物になったお兄ちゃんに甘えるだけ









私に好きな人はいない




いない…







司「…やっぱり、いやだった？」

『え…』






私の頭を撫でていた手が、ふと止まった






彼「Aを家族にしようって言ったの、俺らなんだ。Aが親戚たちに邪険にされてるって聞いて…」







ほんの少ししか会ったことはないけれど、はとことして見過ごせなかった



そういって、ふたりともうつむいた






『そんなことないよ！私、すごく嬉しいから！』







にこにこ



あぁ気持ち悪い







お兄ちゃんには、こんな笑いかたしなかったのに





違う




私のお兄ちゃんは司にいと彼方にい





それ以外のお兄ちゃんはいない





お兄ちゃんは、いない…





『私今日は疲れちゃった…部屋に戻って寝るね？』

司「あ、うん。おやすみ」

彼「おやすみ〜」







自室のドアを閉めたとたん



ずるずる、ずるずる






扉と背中合わせに落ちていく







『っふ、ぅぅ…っお兄ちゃん…っあぁ゛…！』







好き








好きなんだよ…！！








〜〜〜〜〜〜〜


数年後

独り立ちした彼女たちの物語は




また別のお話＿＿＿＿




　

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