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日常19 ページ19

真冬side




Aから、音が消えてかなり経った




目の光は消えるばかりで、眠っている時間が増えた




僕がいくら笑っても、笑ってくれなくなった




翔「ねぇ、今日遊びにいってもいい?Aちゃんが好きそうなケーキ見つけたんだ」

真「Aが出てくるかわかんないけど…」






帰り道、翔太の言ったケーキ屋さんに寄って


キラキラした美味しそうなものを三つ買って


揺らさないように、家まで運んだ





真「ただいまー」

翔「おじゃましまーす」





いつも見送りとお出迎えの時間に玄関まで下りてくるAは


すでにそこに立っていた



ケーキ屋さんに寄ったからいつもより遅くなったみたい






A口を動かすことはなく、ただぼうっと僕らを見つめた




真「ただいま、A。遅くなってごめんね?」

翔「久しぶり〜!元気だった?」




聞こえているはずはない

それでも、僕らはAに明るく話しかけると決めた



笑っていると決めた



真「翔太とケーキ買ってきたんだ。一緒に食べよう?」





ケーキの箱を見せて、背中に手を添える





黙って、こくんと首を動かした






フォークやお皿を出している間、翔太はずっと楽しそうにAに話しかけていた

子供のころによくやった手遊びをしてみたり、気に入った動画を見せていたり




真「A、好きなの選んでいいよ」

『…!』




箱を開けて、Aの目の前に滑らせる



少しだけ、明るくなった




さすが翔太ww





翔「どれがいい?」




真剣に選んで、1つを指差した



それはシンプルなショートケーキで、真っ赤なイチゴが堂々と乗っていた





真「それ?取り分けるからちょっとまってね」

翔「俺これ〜!お兄ちゃん取り分けてください!!ww」

真「翔太の兄になった覚えはない!!www」





三人でいただきますして、ちょっとづつ交換して



Aもちょっとだけ笑った







翔「Aちゃん、クリームついてるwww」

真「ちょっと、なに少女マンガ的なシチュエーションしようとしてるの!!!責任もって僕が…」

『…?ほっぺ…?』






久しぶりに聞いた一言



Aは自分で、頬のクリームをぬぐった





 

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ミクロテクト - ガチで泣けました! (2017年2月5日 11時) (レス) id: a098456fea (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - 涙靜さん» え!続編気が付かなかった…!わざわざありがとうございます!続編も読ませていただきます(*´ `*)♪ (2016年8月13日 19時) (レス) id: e9c4b7ac4c (このIDを非表示/違反報告)
涙靜(プロフ) - 白夜さん» 白夜さんこちらでもありがとうございます!ぜひぜひ、続編も読んでいただければ幸いです! (2016年8月12日 10時) (レス) id: dcd4ac3d8d (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - 真冬お兄ちゃん素敵でした…!最後は涙が止まらなかったです…ひええ再開できますように!!! (2016年8月11日 20時) (レス) id: e9c4b7ac4c (このIDを非表示/違反報告)
アニ(プロフ) - 読みたいです!いつも話面白くて続きすごく気になります...!! (2016年8月8日 22時) (レス) id: 9af82c43a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:涙靜 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年7月10日 20時

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