レッドライン2【不死川実弥】

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「…………可愛かったな！あのマネ！今年のミスコンだったらしいな！男はいい女連れてると気持ちよくなっからなー。」


『……』


「何よりコソコソしねーのがいいな！人前で堂々と抱きつくなんて、言い訳ばっかのAとは大違いだな！」


『……』


「バスケの話も出来るだろうし、同じ学校で、そう言えば同じクラスで委員も一緒だっけか？
いいんじゃねーの？実弥と似合ってたわ！」


『……』


「そのうち、この家に連れ込むんじゃねぇ？
しっかり避妊の話ししてやらねーとな！」



『………の………』


「あ？んだ？」


『この糞ババア！それが傷心中の娘に言うことかぁ！バスケの話くらい、いくらでも私がしてやるわ！学校でずっと一緒かもしれないけど、
私は生まれた時からずっと一緒だもん！
実弥の一番近くにいるのは私だもん！
負けないから！！！
取られたら取り返す！絶対！誰にも渡さない！譲らない！』


「し!よく言った！流石私の娘！取り返してこい！」


『………ウインターカップ終わったらね、』


「は？」


『今は波風立てたくない。ウインターカップ全力で応援したいの。邪魔だけはしたくないから。終わってからちゃんと伝えるよ。ありがとう、お母さん』


母の眉間の皺を指で伸ばし、そんな顔しないで、と言いもう一度、ウインターカップ終わったらちゃんと伝えると言うと


小さくため息をつき
そうか、と母は抱きしめてくれた。


「見守るのが親の務めだと分かってんだけどよぉ、見てらんねぇーんだよ。お節介焼いて悪いな。」


大好きだぞー、そう言って頬ずりをされた。
私も答える様に母を抱きしめ返す。


『私も大好きだよ。』


「ほら！それだよ！言えんじゃねェーか！
それ、実弥に言えよ！めんどくせぇーからそれだけ言え。」


『……。』


まさか母に告白の台詞まで指示されるとは。
さっき見守るのが務めとか言ってたのは何だったのだろうか。



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