風柱とズルい継子の関係。【不死川実弥】

40.死んでもいいわァ、だろ！ ページ40

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「えー、俺は嫁命だぞ？命の順序は嫁、堅気の人間。そして俺だ。実弥ちゃんは色恋なんざしてる暇はねえかもしんねぇが。俺も暇な訳じゃねえぞ？ん？」

「……………」




まだ居た(残ってた最強の)煽りスト(白目)



「余裕の無い不死川には無理みてえだけどな？一括りにされちゃあ堪んねえぜ？」



いやホント黙れ煽りスト(上官)
青筋ビキビキいわせてるって。



「不死川は子を成している。あまり責め立て無くとも。」

『喋るとホント余計な事しか言わねェ！！師範は意気地なしだから誰かと恋仲になれる程の器量なんて無いんですよ冨岡さん！……ぁ、』



やばいやばいやばい。師範の矛先が私に向いた視線になった…冨岡さんは心外！って顔してるし(上官)……くそがっ！(自業自得)



「俺は早く薩摩芋の味噌汁が飲みたい！」

「無駄話してないで早く作ってよ。柱の時間は有限なんだから。」

「そうだな！折角だ。柱も揃っている！柱稽古をして待つとしよう！」



良かった……
空気を読まず快活な炎柱に救われた。



そして柱達の後ろ姿を見送る私だが、いや待て師範…待ってくれ…っ！私は必死に羽織を握りしめた。



『師範手伝って下さい！柱の食う量、今の時間から一人で作るとか無理なんでございますぅ(泣)』


時計をチラ見した師範は舌打ちしながら夕餉の準備を手伝ってくれた。ほらね、師範は…やっぱり優しいんだ。(もう居ないけど煽り女子に見せたかった)



＊



「不死川とAはやはり夫婦だな。阿吽の呼吸だ。子もそれを見て育つだろう。」

「夫婦じゃねェ！」

「(事実婚か)……分かった。」



準備が整う頃、水場に様子見しに来た空気読まない柱のせいで最後の最後までバタバタしたけども。何とか夕餉出来ましたよ(白目)






宴会みたいになるんだろうかと思った夕餉は、各々任務の時間があるのでサクっと皆たいらげ解散。さすが柱だ。遅刻はしない。


私と師範もご多分に漏れずだが。
師範と任務地へ赴く道中。
夜空を見上げ、呟いてみた。



『月が綺麗ですね、師範。』

「別に綺麗じゃねェだろ。普通だ。」

『…………』



「俺らに色恋なんざしてる暇はねェ。」



先程の師範の言葉が胸に刺さっていた私。
つい、胸の内を零してみた。
試し行動か？ウザいな私。でも…


これなら師範に分かるまい。気付かれたとて前みたいに冗談混じりに誤魔化せばいい。そう思っていたが、師範は知ってか知らずか…返事は、くれた。
あーぁ、言うんじゃなかったな…







お前と見るから綺麗なンだろ。






そう呟いていた師範の言葉は
その時の私には聞こえなかった。




京華
あけおめ！

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