浅尾きゅん☆ in tigers 4

決意 ページ16

●浅尾


　当たり前だったはずの練習。


　練習できることが、野球をできることがこんなに幸せだなんて思わなかった。


　俺ってやっぱり野球が好きなんだ。


　なかなか巨人とのゲーム差を縮められず、チームとしては苦しい状況のはずだけど、
　心配事がなくなったせいか、和やかな雰囲気で、俺も練習に入っていきやすかった。


　準規をいじったりしながら楽しく練習(笑)


　いきなりハードな練習はできなかったけど、思っていたよりも順調！

　
　投手コーチからは『復帰も近いな(^_^)』という嬉しいお言葉(*´∀｀*)！


　次の日にはピッチング練習も再開できた。


　俺が倒れたのはちょうど一週間前。


　この一週間はすごく辛かったけど、チームメートの優しさに助けられた、大切な期間だったと思う。


　はじめに話を聞いてくださった鳥谷さん。


　強行出場しようとした俺を、泣いて止めようとしてださった良太さん。


　言うことを聞かず、あんな結果になってしまってごめんなさい。


　倒れた時、試合中にも関わらず病院まで付いてきてくれた隼太。


　一軍に昇格して、移動・練習後で疲れているのに病院に駆けつけてくれて笑顔で励ましてくれた準規。


　普段、面と向かっては言えないけど、すごく感謝してる。


　ありがとう。


　お見舞いに来て下さった方々、メールをくれた方々、
　俺の復帰を信じて応援し続けてくれたファンのみなさん。


　すごく嬉しかった...

　
　感謝の気持ちを示すために俺がすべきなのは、
　一人一人にお礼を言ってまわるよりも、
　もう一度マウンドで思いっきり投げて、相手を抑え、元気になった姿を見せることだと思う。


　調子が良い時の自分を取り戻すんだ。


　安心してもらうんだ。



　『浅尾が投げるなら勝てるね。』って言ってもらえるように。


　俺ならきっとできる。

　

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