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11. 金木side ページ14

芳村さんに着いて行くと、あの子がいた。
思わず見とれていたら「リゼ?」と言われて戸惑った。かなり。
否定しないとと思って否定した。
金木「いや、僕はリゼさんじゃなくて…」
芳村「彼は金木研君。少し訳ありでね。」
芳村さんが付け足ししてくれた。すごくありがたい…
「訳あり?リゼの匂い…嫌だ…嫌い…」
芳村「まあまあ。金木君、こちら橘ひかりちゃん。少し人見知りなんだ。」
「人見知りじゃないです。リゼの匂いが気に食わないだけ。」
僕ってそんなにリゼさんの匂いするのかな…?自分ではよく分からないな…
芳村「こらこら。そんなこと言わない。金木君、事情、説明できるかい?」
金木「え、でも、大丈夫、でしょうか?」
芳村「大丈夫だよ。この子は。」
金木「分かりました…ひかりさん。僕、リゼさんに食べられそうになっていたんです。そしたら、事故が起きたみたいで…リゼさんの臓器が僕に移植されて、喰種になりました。」
「へー…そんな事本当に起こるんだ…」
ですよね。信じてもらえてない…それが当然だけど…
芳村「そうなんだよ。嘘みたいだけど本当でね…あぁ、もうこんな時間…君達は少し話をしていてくれるかい?私はお店を手伝って来るから。」
貴方・金木「「分かった/りました」」

「…ねぇ。座ったら?」
金木「あぁ、うん。失礼します…」
「金木さんはさ、喰種になってどう?喰種は嫌?」
金木「嫌って言うか、なんて言うか…まだよく分からないかな…」
「ふーん…じゃあ、人間だった時は?どう?楽しかった?」
金木「特に何も、かな…楽しい事もあったけど、喰種になってからも相変わらず。」
「そっか。金木さんは今何歳?」
金木「19歳だよ?大学生。」
「そうなんだ…あ、タメ口…」
金木「あぁ、気にしないで?タメ口の方が楽でしょ?」
「いいの?ふふ、金木さんって変わってるね。」
金木「えぇ…そうかな…?」
「うん、かなり。」
金木「ちょっとショック…それにしても、やっと笑ってくれたぁ〜…」
「は?」
金木「いやさ、ずっと敵意向けられている感じだったから…少しは、仲良くなれたかなぁ、と…」
えへへ、と笑えば、またひかりちゃんは笑った。
「あぁ、ごめんなさい。私、あまりリゼの事得意じゃなくて…」
金木「そっか…これから、ぜひ仲良くして欲しいな!よろしくね、ひかりちゃん!」
「うん。よろしく!金木さん!」
こんなに綺麗な子と仲良くなれて嬉しいな…

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作者名:あさり氏 | 作成日時:2018年8月7日 11時

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