朝日奈家と長女と恋愛事情。

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梓 side


時計は深夜2時を回った。

梓 ｢今日はだいぶ時間が掛かったな…。｣



時間も時間だからリビングには寄らず直接自室に行くと、鍵が空いていた。


今朝出るときは施錠したはずだから…

玄関を開けると明かりが付いていて、椿がいることがわかった。

僕が部屋のスペアキーを渡しているのは椿だけだからね。



梓 ｢ただいま、つば…｣


目の前に飛び込んで来たのは座ったまま眠るAと、膝枕されて眠る椿。

そして僕が出演したアニメのチャプター選択画面。



僕は自分がイラついている事に気付いた。


梓 ｢椿、起きて椿。｣


Aを起こさないように小声で椿を揺すり起こす。


椿 ｢んー…｣


梓 ｢椿。｣

目を擦りながら起き上がる椿。


椿 ｢おーあずさぁ…おかえり〜｣


梓 ｢ただいま。なんで僕の部屋に？しかもAまで。｣


Aは未だに眠っている。


椿 ｢梓のアニメ見ようぜって話になったけど、俺の部屋は汚いからやだって言われて｣


溜め息が出る。


梓 ｢ちゃんと片付けしようね…それよりも明日早いんじゃないの？｣


椿 ｢うわ、もう２時過ぎてんじゃん！A…｣

椿は心配そうにAを見ている。


梓 ｢Aも起こして部屋に連れていくから。椿もシャワーだけでも浴びて来なよ。｣


そのまま部屋を出ていく椿を見送った。


Aはどうしようか……。

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