92話 ページ43
フリットウィック先生の話は長かった。Aは無理に話を切り上げ、すぐにトロフィー室へ向かった。
トロフィー室には既にしょんぼりとした三人がいた。
『ハリー、ごめん！』
Aは経緯を説明した。
「謝ることじゃないよ。僕らなんて四階の部屋に着いた途端マクゴナガル先生に追い返されたんだ。
じゃあ、もう僕が行くしかない。そうだろう？」
ハリーが言った。ロンもハーマイオニーもハリーを見つめた。青ざめたハリーの顔に緑の目が燃えていた。
「気は確かか！」とロンが言った。
「だめよ！マクゴナガル先生にもスネイプにも言われたでしょ。退校になっちゃうわ！」
「だから何だって言うんだ？」ハリーが叫んだ。
「分からないのかい？もしスネイプが【石】を手に入れたら、ヴォルデモートが戻ってくるんだ。あいつが全てを征服しようとしていた時、どんな有様だったか、聞いてるだろ？
退校にされようにも、ホグワーツそのものがなくなってしまうんだ。ペシャンコにされてしまう。でなければ闇の魔術の学校にされてしまうんだ！減点なんてもう問題じゃない」
『私も、ハリーの言う通りだと思うわ。ヴォルデモート卿が復活してしまったらまた闇の時代が訪れる。ダンブルドアが居ない今、それを止められるのは私達以外いない』
「今晩、僕は仕掛け扉を開ける。君たちが何と言おうと僕は行く。いいかい、僕の両親はヴォルデモートに殺されたんだ」
ただただ重い沈黙が流れた。沈黙を破ったのはハーマイオニーだった。
「その通りだわ、ハリー」
「僕は透明マントを使うよ。マントが戻ってきたのはラッキーだった」
「でも、四人全員入れるかな？」とロンが言った。
「全員って……君たちも行くつもりかい？」
『バカ言わないで。私たちが貴方だけを行かせると思うの？』
「もちろん、そんなこと出来ないわ」
とハーマイオニーが威勢よく言った。
「私たち三人なしで、どうやって【石】まで辿り着くつもりなの？こうしちゃいられないわ。私、本を調べてくる。なにか役に立つことがあるかも……」
「でも、もし捕まったら、君たちも退校になるよ」
『それはどうかしら』
『フリットウィック先生がそっと教えてくれたんだけど、彼の試験でハーマイオニーと私は百点満点中百二十二点だったんですって。これじゃ私達を退校には出来ないわ』
ハーマイオニーはニヤリと口角を上げた。
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みゆ - 頑張ってください！続き気になります！！！ (2020年6月11日 11時) (
レス) id: 31b71960cb (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - きょうさん» コメントありがとうございます(*^o^*)最高だなんてもったいないお言葉ありがとうございます！！すごく励みになります！期待に添えられるよう精一杯頑張りますね！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - ぱあたんさん» コメントありがとうございます(*^^*)嬉しいです！すごく励みになります！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 最高です！更新楽しみにしています！！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: a71b17eda1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱあたん(プロフ) - とても面白かったです。これからも応援していますね！ (2020年5月27日 19時) (レス) id: 5f3f43ce15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パン太郎 | 作成日時：2020年5月21日 15時
