54話 ページ5
｢オーッ、よくできました！｣
先生が拍手をして叫んだ。
前を見ると机から一･二メートルぐらいのところに羽が浮いていた。
｢みなさん、見てください。グレンジャーさんがやりました！｣
ハーマイオニーが？純血の私でも出来なかった呪文をやって見せた？ありえない…。
本当はずっと前から心の奥底でわかっていたことだ。Aは小さい頃から魔法界では純血のものほど優れているマグル生まれは劣っていると教わってきた。
でも、それは間違った考え方だ。Aはホグワーツに来てから何度もそれを実感した。ネビルなんかはいい例だ。彼は間違いなく純血の魔法使いであるのに劣等生として知られている。
授業が終わった。結局その日は羽を自由に飛ばすことは出来なかった。パンジーに先に次の授業の教室に行ってもらうように頼みAはハーマイオニーに近づいた。
『さっきの呪文見事だったわ。どうやったの？』
普段、Aから話しかけることなど滅多にないのでハーマイオニーは驚いた様子だ。
｢きちんとした手の振り方と、呪文の発音があれば簡単よ。私、授業中あなたのことを見てたけど手の振り方がダメだわ。もっと大きく振らないと！｣
『そうなの？ねえ、あなたは他の科目も成績がいいと聞いたんだけど、もし良ければ＿＿時間があればでいいんだけど……』
｢いいわよ！教えて欲しいってことよね？？私、そういうのって初めて！｣
Aが全て言い終わる前にハーマイオニーは嬉しそうに言った。
『あ、ありがとう。嬉しいわ！次の授業は｢魔法薬学｣よね？良ければ一緒に行かない？』
ハーマイオニーが嬉しそうに頷いたので一緒に廊下に出た。
｢だから、誰だってあいつには我慢できないって言うんだ。全く悪夢みたいなやつさ。｣
ロンの声だ。そして、すぐにハーマイオニーのことを言っているんだということを理解した。
ハーマイオニーは、｢ごめんなさい｣と一声かけると駆け足で行ってしまった。彼女の声音は震えていて、泣いているんだとわかった。
『ロン！』駆け足で彼の元に向かい、声をかけた。
『ハーマイオニーに聞こえてたわよ？彼女泣いて走っていっちゃった。』
｢それがどうした？誰も友達がいないってことは、とっくに気がついてるだろうさ。｣
『彼女に謝った方がいいわよ。ああいう子ほど傷つきやすいんだから…』
結局、次の｢魔法薬学｣の時間ハーマイオニーは教室に来なかった。
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みゆ - 頑張ってください！続き気になります！！！ (2020年6月11日 11時) (
レス) id: 31b71960cb (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - きょうさん» コメントありがとうございます(*^o^*)最高だなんてもったいないお言葉ありがとうございます！！すごく励みになります！期待に添えられるよう精一杯頑張りますね！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - ぱあたんさん» コメントありがとうございます(*^^*)嬉しいです！すごく励みになります！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 最高です！更新楽しみにしています！！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: a71b17eda1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱあたん(プロフ) - とても面白かったです。これからも応援していますね！ (2020年5月27日 19時) (レス) id: 5f3f43ce15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パン太郎 | 作成日時：2020年5月21日 15時
