60話 ページ11
｢マクゴナガル先生。聞いてください＿＿＿三人とも私を探しに来たんです。｣
｢ミス･グレンジャー！！｣
ハーマイオニーはやっと立ち上がった。
｢私がトロールを探しに来たんです。私……私一人でやっつけられるかと思いました＿＿あの、本で読んでトロールについてはいろんなことを知っていたので｣
ロンは杖を取り落とした。あのハーマイオニー･グレンジャーが、先生に真っ赤な嘘をついている？
｢もし三人が私を見つけてくれなかったら、私、今頃死んでいました。ハリーは杖をトロールの鼻に刺し込んでくれ、ロンはトロールの棍棒でノックアウトしてくれました。そして、Aは恐怖で震える私を抱きしめて守ってくれた。｣
｢三人とも誰かを呼びに行く時間がなかったんです。三人が来てくれた時は、私、もう殺される寸前で……｣
三人は、そのとおりです、という顔を装った。
｢少しよろしいですかな、今のミス･グレンジャーの話は些か信じ難い…。ポッターとウィーズリーが彼女を助けるのは分かるがあのエイブリー家のご令嬢ががマグル生まれの彼女を助けるとは＿＿＿我輩にはとても思えませんな。｣
Aは俯いた。エイブリー家が純血主義であるのは魔法界ではほぼ常識のようなものだった。
｢スネイプ先生、Aと私は友達です。Aの家のことは知りませんけど、今の話は事実です。Aは私を守ってくれました。｣
ハーマイオニーの言葉で俯いていた顔を上げ、スネイプを真っ直ぐ見つめると、スネイプはAの顔を舐めるように見つめたあと、舌打ちをして足を引きずりながら踵を返して去っていった。
｢まあ、そういうことでしたら……｣マクゴナガル先生は四人をじっと見た。
｢ミス･グレンジャー、なんと愚かしいことを。たった一人で野生のトロールを捕まえようなんて、そんなことをどうして考えたのですか？｣
ハーマイオニーはうなだれた。彼女は多分、規則を破るとかそういうことは絶対しない人間だろう。その彼女が規則を破ったふりをしている。自分たち三人を庇うために。
｢ミス･グレンジャー、グリフィンドールから五点減点です。あなたには失望しました。怪我がないならグリフィンドール寮にお戻りなさい。生徒たちが、さっき中断したパーティの続きをやっています。｣
ハーマイオニーは帰っていった。マクゴナガル先生は今度は三人の方に向きなおった。
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みゆ - 頑張ってください！続き気になります！！！ (2020年6月11日 11時) (
レス) id: 31b71960cb (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - きょうさん» コメントありがとうございます(*^o^*)最高だなんてもったいないお言葉ありがとうございます！！すごく励みになります！期待に添えられるよう精一杯頑張りますね！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - ぱあたんさん» コメントありがとうございます(*^^*)嬉しいです！すごく励みになります！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 最高です！更新楽しみにしています！！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: a71b17eda1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱあたん(プロフ) - とても面白かったです。これからも応援していますね！ (2020年5月27日 19時) (レス) id: 5f3f43ce15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パン太郎 | 作成日時：2020年5月21日 15時
