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虹の光を帯びし銀の竜翼。
顔の斜め半分、身体の所々を覆い尽くす鱗。
天帝竜の荘厳な光を手に入れた瞳。
重力を無視し、ふわりと浮かぶ銀髪。
未だかつて見ぬAの姿がそこにはあった。
「さあ、立ちなさい。主らを信じて待つ者の想いを糧に。主らのその道を導こう、我が
その言葉や魔力は、Aの声でありながら、まるでスペリオーネだった。
「面白い、これは面白い!天帝竜がうぬに力を貸し、融合したか!さて、どこまで耐えられるかな?ゼレフ書第4章24節……裏魔法・
その言葉と共に瓦礫が姿を変え、悪魔の軍団となった。
グレイ、ウェンディ、ルーシィ、エルザが揃って恐れ慄く。
「私がしてあげられるのはここまでよ、A……天帝竜の加護!!」
Aの身体を借りたスペリオーネがそれぞれに加護をかけた。
「身体が……暖かい……」
そっと、私は目を開けた。
少しの間の記憶が無いのはこの際どうでもよかった。
「皆がね、私に教えてくれたんだよ。私達は支え合ってるって。1人も欠けずに妖精の尻尾へ帰ろうって。1人じゃないんだよ、皆で勝つんだ」
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作者名:緋蝶 | 作成日時:2017年12月9日 23時