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「ウェンディ!大丈夫、生きてるよ!」
私が叫ぶと、少しだけホッとした顔で頷き攻撃を再開するウェンディとミラ。
「A!生きてるか……!?」
背後からラクサスの声がして、私は振り返る。
ラクサスも私がウェンディを庇い、死ぬ映像を見たのだろう。
「大丈夫!ドラゴンは?」
「ナツに任せてきた。お前達を援護しに来たんだ」
「ありがと」
私はラクサスの言葉に頷き、前を見据える。
さっき見えた未来……あれは恐らく時を戻す時魔法の一種。
(ウル、ティア……?)
私は思考を振り切り、月蝕で赤く輝く月の特殊な魔力の光を食らう。
身体中に魔力が満ちたその時だった。
「ドラゴンフォース……モード・月帝竜」
銀と赤黒い閃光がクロッカスの夜空を包み込む。
銀色の光を纏う鱗と赤黒い光を纏う鱗に半身づつ覆われた肌。
巨大なスぺリオーネの翼は銀から赤へとグラデーションし、全身から光を放っていた。
「ぬぉおおっ!!?」
ドラゴンフォースの光はジルコニス達ドラゴンや未来ローグにダメージを与え、その光を浴びた魔道士達の傷を癒した。
降りてきたジルコニスに、ラクサスが追撃する。
ウェンディも能力を
「滅竜奥義……」
両手に赤い月蝕の光を纏い、力を溜める。
「天華……ロザ・ムーナ!」
夜空から赤い光が一閃した。
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作者名:緋蝶 | 作成日時:2017年12月9日 23時