イグニハイドの美人くん｡【ツイステ／男主】

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入学してからあっという間に一ヶ月が経った。



相変わらず単独行動中心の生活をしているが、これといって問題も起こさず、平穏な日々を過ごせて満足しているので気にしていない。



一応寮に戻れば先輩や同級生と軽い挨拶を交わようになったし、度々家族と連絡も取っているので寂しいという感情は今のところ感じず。



何やかんや充実しているのでいいかと思いつつ、今日も学校へ向かう。



( 一時限目は……錬金術か。よし )



錬金術の授業は好きだ、まだ数回しか受けてないが一応得意科目になる。



様々な素材で全く違う物質を錬成するのは楽しいし、元々故郷に錬金術師は複数居た為手伝ったことも多い。



それゆえに一応ある程度何を組み合わせれば何ができるかは分かるが……勿論知らないレシピも存在するので、それを習うのも含めて好きな科目だ。



教室で実験着に着替え、実験室に向かう途中、やけに人が多いことに気づく。



( ……あぁ確か……どこかのクラスと合同授業だったな )



前回の授業で担当教師のクルーウェル先生が最後に連絡していたのを思い出す。



もしかして、いや恐らくチームを組まされるんだろう。



( ……一人はこういう時に困るな )



知ってるレシピなら正直自分一人でもできるが、まぁあの先生のことだ、確実に叱られる。



そう考えて、少し憂鬱な気持ちのまま実験室に入り、そのまま授業が始まった。



「 子犬ども。前回も言った通り、本日はA、E組の合同授業だ。三人一組のグループを作り、それぞれこのレシピ通りに錬成を始めるように。お前達は新入生だ、他クラスとの関わりも浅いだろう。なるべく混合のグループを作れ 」



( ……ほら来た )



教鞭をピシャリと叩きながらそう言い放ったクルーウェル先生の言葉にため息をつく。



しかもA組の生徒とも組むときた。



ただでさえ自分のクラスのクラスメイトと殆ど話さないというのに、一番距離が遠いA組とも組まないといけないのはハードすぎる。



( ……知り合いが一人もいない。この状況を作ったのは自分だから自業自得だが…… )



そうこうしているうちにどんどんグループが作られていく。



いっそのこと入学当時からフレンドリーに接して知り合いを作るべきだったのか。



人付き合いが得意じゃない自分にはきついな、なんて考えていたら。



「 あ、なぁお前。まだグループ決まってねぇならオレらと組まない？」



その声に、ゆっくりと振り向いた。



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