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『おい、俺がヒョンと歌って何が悪いんだよ』
「いった…」
楽屋は鋭い静寂を保っていたのに、突然、地を這うような声がした。思ったよりも早かった急展開に僕より先に飛び起きたジョンヒョニヒョン。同時に体にかけていた彼のパーカーが静かに落ちて、鍛えられた上腕二頭筋が白く光った。
ヒョンの素早さにも呆気に取られつつ、振り返った先では…
Aが、テミンの肘をつねっていた。
「じ、地味な攻撃…」
「しっ！ジョンヒョニヒョン！」
『俺がオニュヒョンとユニットして、なんでずるいんだよ！』
「ちょ、A…」
『テミニは歌もダンスも上手くて顔も宇宙一可愛くて喋ればぽやぽやして可愛いしマンネだから目立つけど！』
「褒めてる？」
『褒めてない！お前が努力して歌の精度をあげてソロでデビュー出来たように、俺だって、チャンスを掴んだだけだろ！何がずるいんだよ！』
そうなんだよね。引っ込み思案で自信がなくて、歌もダンスも苦手だと思い込んでるこの子が、ここまで本音で対等に話せるのはテミンだけなのだった。
正論を突かれたテミンは、冷静になったようだった。尖った唇は、悔しさを含んだまま、僕らの手前「すみません。」とだけ呟いて楽屋の外に出ていってしまった。
『ヒョンたち、ごめんなさい、大きな声出して。』
「大丈夫だよ〜、A。気にするほどのことでもないだろ、テミニもちょっと、いっぱいいっぱいなんだよ。」
「そうだよ、A。お前達のやり取りは鳥のさえずりくらい可愛いBGMだよ。」
オニュヒョンがまた、暖かい声を聞かせてくれた。ヒョンの言うもおり、部屋を出ていったテミンくんも、しばらくしたらケロリとした顔で戻ってくるだろう。そうすればジョンヒョニヒョンは、盲目のアガペーで2人を包み込むつもりだ。
無頓着に見えるテミンが、唯一執着するのがAなんだから…これが痴話喧嘩なら他所でやれと蹴り出すところだけど、可愛い弟達が健やかでいられるよう僕ら(特に上二人の兄さん)はサポートするよ。
「で、ジョンヒョナ、いつから起きてたの？」
end
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うさみみ(プロフ) - えみ様はじめまして♪続きはまだですか？もっと読みたいです (2018年9月2日 1時) (
レス) id: 1190039706 (このIDを非表示/違反報告)
えみ(プロフ) - セティ様 はじめまして。このような文章に感想を頂き、本当に嬉しく、そして励みになります。なかなか更新出来ませんが、完結を目指して投稿致します。お付き合い頂けましたら幸いです。 (2018年3月13日 16時) (レス) id: 9d750210cd (このIDを非表示/違反報告)
セティ(プロフ) - えみ様、はじめまして。SHINeeの男主人公の物語楽しみにしております。今後、どうなるのかワクワクしております。 (2018年3月2日 0時) (レス) id: 679e7bc534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみ | 作成日時：2018年2月19日 17時
