消えた記憶2

幸せ ページ21

御幸「辛いなら辛いって痛かったなら痛かって…俺のせいでこんなことになってんだからいっそのこと俺を殴ってくれよ、罵ってくれ」

『かず君のせいじゃない、よ！だから殴らないし罵る気もない。私が弱いから…私が悪いんだよ』

御幸「悪くねぇよ！俺のせいだよ…、俺が、どう考えたって俺のせいじゃねぇかよ。…ちくしょう」

『(ビクビク)』

御幸「ごめん、八つ当たりとか、悪い。お前は悪くないから…、一つだけなんでも言うこと聞く。目の前に現れてほしくないならそう言って」

『なんで、そんなこというの？かず君にはずっとずっと隣にいてもらいたい。今もいつもなら抱きしめてくれるのになんで抱きしめてくれないの』

そう言うとかず君は座り込んで丸まってしまった。

御幸「…お前に触れるのがこえーよ、俺がお前を傷つけたんだ。」

『違う！かず君は私を傷つけてない、私を幸せにしてくれるの。…じゃあ、抱きしめて、お願い。』

御幸「…ん」

震えてる手で私を抱きしめて今まで以上に優しく触れられてなんだかすごくくすぐったい

『私ねかず君といるだけで幸せ。だからたくさん幸せもらってる。それにね…』

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