嫌いなっても今は好き ページ15
〜ここからは現実に戻ります〜
あの時の俺は、神様に感謝の言葉を言わなければよかったと思った。
でも、今はそんな事は思わない。
「まだ、ニヤニヤしてるの？岩ちゃん」
俺がリビングで椅子に座りながら、キッチンにいるAをじーっと見ていた事に気づいたらしく、
俺に話かけてきた。しかも、俺はニヤニヤしていたらし。
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まあ、今日の俺はな....
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緩んだ口をぎゅっとして、いつもどうりに話しかけた。
「うん？いや、揚げ出し豆腐を作ってるA見て思い出したんだよ」
「なにを？」
「お前と出会ったときに揚げ出し豆腐でケンカした時のことだよ」
「ああ、そんな事もあったね〜 懐かしー」
「そうだな〜」
２人で思いにふけながら「まあ、いい思いでだよね！あれも」っと言いながら、キッチンから出てきたAはある物を手にして俺の前に置いた。
「はい！A特製揚げ出し豆腐です！ 岩ちゃんの好きなあつあつだよ！！」
「おお！！うまそう〜」
その他にも、サラダやみそ汁、ご飯など、いろいろなおかずを作って机に置いていく。
この短時間で、ここまで作るAにいつも驚かさせこう思うのだ。
.
いい、奥さんになる
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そして、その旦那は俺だ。
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恥ずかしが、そんな事を思っている.....
でも、いつかはそうなりたい......
.
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用意ができたらしく、エプロンを脱いだAがごちそうが並べられている机にきて「おまたせ〜」
っと言って、俺の正面の椅子に座る。
「じゃあ、食べるか！」
２人で手を合わして「いただきます」っと言い、揚げ出し豆腐を先に食べるのだ。
同じ行動に、俺は嬉しいとか思っている。
.
今のAは、冷めたやつじゃなく、あつあつで食べている。
これは、付き合い始めてからだと思う、あつあつを食べるようになったのは。
しかし、どうして今はあつあつで食べるのだろう....
俺のために、無理してるのか？そう思っていた時だ。
「岩ちゃん、あのね....」
「うん？なんだ」
「さっきの話なんだけどね....」
「ああ、昔の話か？」
Aがこんな事言ってきたのだ。
「うん。私、本当はあつあつの方が好きなんだ。嘘ついてごめんね...」
「そうなのか？なんで、嘘ついたんだよ？」
そして、Aはこう言った。
その理由も、Aらしいっと思って、
そんなお前も好きなんだな〜って思ってしまう俺は、今の時間が幸せだ。
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作者名：アルテミス | 作成日時：2016年8月24日 4時
